大塚仁さん (9)
2008/05/31 23:56
ちょっと古い話で恐縮なんですが…。 サッカーのUEFA杯チャンピオンズリーグ(2007-08)の決勝は、PK戦にまでもつれ込む熱戦の末にマンチェスター・ユナイテッドがチェルシーを下して優勝を飾りました。決着がついたのは5月22日の午前6時半を過ぎていたと思いますが、私はなぜか生放送を最後まで観戦してしまい、その日はほとんど寝ずに仕事に出かけています。 そこでの印象的なシーンは、やはりPK戦でクリスティアーノ・ロナウドが外したシーンでしょう。3番手で登場した彼は、蹴るフォームに入ってからいったん止まり、再始動してからPKを蹴りました。キーパーを誘い出すためのフェイントなのだそうですが、チェルシーのキーパー、ペトル・チェフはぴくりとも動かず、その後に蹴られたシュートをあっさりと止めたのです。 見ていて、あー策におぼれたな…。正攻法で、普通の間合いで行けばいいのに…。と思った記憶があります。プレッシャーのかかる場面での奇策は、よほどうまくハマらない限り失敗に終わることが多いような気がします。負けていて一か八か逆転を狙うというのならまだ分かるのですが、そういう場面でもありませんしね。 でも解説によれば彼がよくやることらしく、ロナウドにとってはそれが正攻法…とまでは言いませんが、彼の間合いだったのでしょう。最後に勝ったこともあり、ロナウドにさほど後悔はないだろうと思います。 それを見ていて思い出したのが、前日の夜に見た琴欧州と朝青龍の対決です。 無敗の琴欧州を1敗で追う朝青龍。優勝の行方を占う大一番だけに、立ち合いの前から両者の間には異常な緊張感が漂っていました。 そして迎えた勝負の立ち合い。朝青龍が珍しく先に手をついて立とうとしたのですが、琴欧州はタイミングが合わずに外しました。横綱を相手に外すのは勇気のいることだと思いますが、この一瞬にかける勝負である以上、そこでまあいいかと相手のペースに流されて勝負を受けてしまってはその時点で負けなのでしょう。それが大事な勝負であればなおさらで、同じ土俵に立っている以上、横綱も大関もないのでしょう。琴欧州は、2度目の立ち合いでがっちりと朝青龍をつかまえ、そのまま寄り切って初優勝へ大きく近づきました。 最近、プロ野球でさかんに叫ばれているのが「試合時間の短縮」です。電力消費の抑制がエコにつながるということで、過去10年の平均である3時間18分から「マイナス6%」の3時間6分を目標に、各チームのベンチに「スピードアップ11か条」の掲示を行うなど様々な活動が行われています。その11か条は「攻守交代は全力疾走」「むやみにタイムは要求しない」などうなずけるものばかりなのですが…。 8番目の「バッターボックスは、絶対に外さない」には多少の抵抗を感じてしまうんですよね。 「絶対に」とまで言い切っているんで、余計に。「むやみに」じゃだめだったのかな…。日本シリーズ第7戦の延長12回でも、絶対に外しちゃ駄目なのか…? もちろんNPBが中心となって頑張っているスピードアップ運動に異を唱えるつもりはないんですけどね。むやみに打席を外すのは論外ですが、大事な勝負、大事な場面で打席を外したって、まあ大目に見てあげたっていいんじゃないのかなあと個人的には思ってしまいます。 あーこんなこと書いて、NPBの人に見られたら間違いなく怒られるな…。
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