小関順二のドラフト最前線

進化した中田翔のバッティングとは


小関順二さん

小関順二さん (8)

2007/09/04 11:12

 第1回目の登場は“怪物”の異名を取る中田翔(大阪桐蔭高・外野手)。夏は大阪大会決勝で敗れ、甲子園の切符を手にしそこねたが、「20年に1人」と言われる大物感が薄れたわけではない。高校通算ホームラン数は史上最多の87本。大阪桐蔭高は全国随一の実力校だから練習試合の相手もそこそこのレベルが求められる。そういう中で築き上げたホームラン数だということをまず把握しておかなければならない。
 技術的には今の状態が「いい」「悪い」と言う前に、これまで迷いに迷い、試行錯誤を重ねた事実に目を向けるべきだ。高校1年は一本足、2年秋はすり足、3年夏は再び一本足というように、中田は目に見える大きな変化を自らに強いてきた。これは「もっとうまくなりたい」「もっと安定して打ちたい」という中田の内なる絶叫である。これに耳を傾けず、ああだこうだと言っても中田の本質には迫れない。
 3年夏で気になったのは「アウトステップ」という悪癖。昨年夏の甲子園大会で早稲田実の斎藤佑樹(現早大)に徹底した内角攻めをされ苦杯を喫して以来、中田の内角に対する警戒心は尋常でなくなった。他校の投手も植松優友(金光大阪高)を筆頭に内角を攻めることに躊躇しなくなった。それが結果的に中田の本塁打数を増やす結果になっても、中田の内角に対する恐れは倍加したと言っていい。
 そこから内角打ちが窮屈にならないようにと、ステップする足を三塁側に踏み出し、内角を空けて構えるようになったのだが、これは相手投手に「僕は内角球が苦手です」とわざわざ宣伝しているようなもの。植松クラスの好投手にかかれば、厳しい内角球はファールにするのが精一杯で、内角攻めをされてカウントを不利にしたあとの外角球で打ち取られるというケースも少なくない。これは実際に昨年の斎藤佑、植松が実証した攻め方である。
 中田がこれから「20年に1人」の大物を証明するためにも、内角の克服は絶対にしなければならない。ファンの皆さんは、まず中田がアウトステップするかしないかに目を凝らしてみてほしい。アウトステップもインステップもせず、スクエアにステップする中田がいれば、それは高校時代よりさらに進化した中田翔である。

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コメント (1)

メルローさん

メルローさん (3)

2007/09/04 16:28

 イチローもそうですが、毎年、打撃フォームが変化しています。中田選手も研究に研究を重ねて一流打者に育ってほしいですね。高校時代からこういった試行錯誤する環境にあったことは、大きなプラスだと思います。



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