30球団ルーキー・ウオッチング

ブッシュ・スタジアム(セントルイス・カージナルスの本拠地)


友成那智さん

友成那智さん (0)

2007/09/06 17:54

◆球場データ

所在地:ミズーリ州セントルイス
オープン:2006年4月10日
3つ目のブッシュ・スタジアム:
カージナルスは1953年に本拠地球場だったスポーツマンズ・パークをブッシュ・スタジアムに改称してから、ずっとブッシュ・スタジアムを本拠地にしているが、最初のブッシュ・スタジアムは66年のシーズン後に取り壊されて新球場が建設され、それも05年限りで取り壊されて、現在の3世代目のブッシュ・スタジアムに生まれ変わっている
球場様式:オープンエア、天然芝球場の野球専用球場
球場のタイプ:ピッチャーズパーク
<ホームからの距離>

<フェアテリトリーの面積>
推定で1万200平方メートル(11万平方フィート)やや広め
<ファウルテリトリーの広さ>
平均レベル

収容人員:4万3975人(立見席を含めると4万6861人)
芝:天然芝-ケンタッキー・ブルーグラス系を主体にブレンドした芝を使用
芝の長さ:やや長め
ダグアウト:ホームチーム一塁側、ビジター三塁側
外野フェンスの高さ:2・4メートル
<自然条件の特異性>
1年を通して湿度が高く、天気がよく変わる
<形の特徴>
両翼がやや長めでほぼシンメトリーに近い

◆有利なタイプ・不利なタイプ

(◎=とくに有利、○=有利、△=不利、▲とくに不利)
<有利なタイプ>
◎フライボールピッチャー(ブラッド・トンプソン、ライアン・フランクリン、トロイ・パーシバル)要因:一発のリスクが減る
○グラウンドボールピッチャー(クリス・カーペンター、ブレイダン・ルーパー、キップ・ウェルズ)要因:イレギュラーの少ない密に生えた芝
○強肩の内野手(スコット・ローレン)要因:イレギュラーの少ない密に生えた芝
○クッションボールの処理になれた強肩のライト、レフト(ホアン・エンカナーシオン、田口壮)要因:両翼フェンスのトリッキーな形状、深い両翼
<不利になるタイプ>
△パワーヒッター(スコット・ローレン、07年のアルバート・プホルズ)要因:深い両翼、
△肩の弱いショート(デービッド・エクスタイン)要因:密に生えた芝によってヒット性のゴロを捕球できてもアウトにできない

◆データが示す球場傾向

ブッシュ・スタジアムにおける2年間の打撃データ(06~07年、大リーグ30球場の平均値との比較。例:本塁打-11%は本塁打が全30球場の平均より11%少ないことを意味します。07年は9月1日時点の数字です)
06年  得点-5%   本塁打-11%  安打-3%  二塁打-11%
07年  得点-9%   本塁打-30%  安打-0%  二塁打-8%
(ESPN com. MLB-ballpark factorの数字をもとに作成)
データから読み取れること
・本塁打による得点が入りにくい

◆ホームチームの野球スタイル

カージナルスの野球スタイル:ラルーサ監督はここ数年どちらかというとビッグイニング志向。25人全員を使いこなすよく動く監督として知られ、ロール・プレーヤー(状況に応じた役割ができる有能な控え選手)を使いこなすことに長けている。

◆ブッシュ・スタジアムにまつわるエピソード

ラルーサ監督一番のお気に入りになった田口壮
目の肥えたファンが多いこの球場で、人気者になっているのが田口壮だ。田口はこれまでレギュラーではなく、もっとも使い勝手がいい選手としてゲームのポイントとなるところでラルーサ監督の期待に応える働きを見せ、メジャーNO・1のロールプレーヤーと評価されるようになった。どう使い勝手がいいのか?

それは、スタメン出場させれば、その打順、そのシチュエーションで求められるプレーに徹する一方で、ピンチヒッターとして逆方向に強いゴロを転がさないといけないとき、ピンチバンターとして確実に送らなければならないとき、ピンチランナーとしてどうしても二盗を決めないといけないとき、きわめて高い確率でその役目を成功させることができるからだ。とくに、本拠地の旧ブッシュ・スタジアムやこの新ブッシュ・スタジアムでは、足でラルーサ野球に貢献することが多く、24回盗塁を試みて21回成功させている。

ラルーサ監督の野球はゲームが動き出すと、状況に応じて矢継ぎ早に、次の手次の手を繰り出していく緻密な計算に基づいた野球だ。リリーフ投手をクローザー、シチュエーショナルレフティー、セットアップマン、ロングリリーフ、スイングマンなど、役割別に細分化して使うようになったのも、同監督と言われている。このように選手を起用するときにははっきりと目的を持って使う監督だけに、ラルーサ監督は、当然の事ながら、自分の考えを理解し、その場、その状況で求められる役割をこなせる選手を好む。そのお気に入りNO・1になっているのが田口壮。同監督は現役監督では最多勝記録を持つ押しも押されぬ大監督だが、記者たちにも「I am SO men!(俺は壮を気に入っている!)」と公言しており、昨年ワールドシリーズを制覇したあとのパレードの際も、あいさつで田口の名を出して功績を称えている。

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