30球団ルーキー・ウオッチング

各チームのストーブリーグ戦略(第3回)


友成那智さん

友成那智さん (0)

2007/11/12 12:35

<ア・リーグ西部地区>

ア・リーグ西地区で大きな動きがありそうなのはレンジャーズだ。エンゼルスは3番か4番打者に据えるスラッガー、マリナーズは先発の2、3番手で使える投手の獲得を最優先課題にしているのでビッグネームの獲得があるかもしれない。

◆ロサンゼルス・エンゼルス今オフの補強戦略 3番か4番に据える大砲の獲得に注力

<予算枠1500~2000万ドル>
エンゼルスは戦力にならなくなったコローンが抜けるくらいで、今年優勝に貢献したレギュラー陣で08年に臨むことになる。契約済みの08年度の年俸は現時点で9000万ドルを少し超えているので、今季の年俸総額が1億925万ドルだったことを考えれば、予算枠は1500~2000万ドル程度だろう。このオフの重点課題は大砲がゲレーロひとりなので、もうひとり大砲を獲得することだ。A・ロッドも行き先の第1候補に挙げられているが、可能性は低いように思える。実力、実績とも甲乙付けがたいゲレーロの年俸が1500万ドルなのに、これから下り坂になるA・ロッドにその倍以上の年俸を10年間も払い続けるようなことはしないと思うからだ。
ここに来てエンゼルスとマーリンズの間でケンドリック、マクフィアソン、マイナーの有望投手を出してミゲール・カブレラを獲得するという話が浮上しているが、こちらの方が、エンゼルスにとってははるかにおいしい話だろう。ミゲール・カブレラはA・ロッドとあまり変わらないレベルの打撃成績を期待できるうえ、まだ24歳だ。ソーシア監督はエンゼルスがDHで使うためボンズの獲得に動いていることを認めているが、大砲は左の方が望ましいことを考えれば、こちらの方がまだ可能性があるように思う。
<FAでチームを出るFA資格のある選手>
バートロ・コローン(先発5番手)
<契約更新およびオプション行使で残留が決まったFA資格のある選手>
なし

◆シアトル・マリナーズ今オフの補強戦略 最優先は先発2番手で使える投手!ターゲットは黒田か?

<予算1500万ドル前後>
マリナーズはバベージGMがここ数年FA市場経由で獲得した長期契約選手が来年もプレーするため、すでに契約済みの年俸が9000万ドルを少し超えるところまできている。今年の年俸総額が1億646万ドルだったことを考えれば、予算はマックスで1500万ドルくらいだろう。3番打者としていい働きをしていたホセ・ギーエンとの契約を見送ったのも、ここで3年3000万ドル規模の契約をしてしまうと身動きが取れなくなるからだ。
補強の最優先課題は先発の2番手で使える投手だ。FA市場にこれといった人材がいないこともあり黒田博樹獲得に注力しているようだ。首尾よくいかなかった場合は、ホセ・ロペス、ブルザードなどを放出してトレードで獲得する可能性もある。
セカンドのロペスがピリッとしないので、マリナーズが井口資仁の獲得に動いているという噂もあるが、今季DHで使っていたビドロがセカンドで使えそうなので、可能性は低いように思える。
<FAでチームを出るFA資格のある選手>
ホセ・ギーエン(正右翼手)、ジェフ・ウィーバー(先発5番手)、クリス・リーツマ(ミドルリリーフ)
<契約更新およびオプション行使で残留が決まったFA資格のある選手>
なし

◆オークランド・アスレチックス今オフの補強戦略

<予算1000~2500万ドルの範囲>
アスレチックスは07年の開幕時、年俸総額が7936万ドルに膨らんでいたが、シーズン中に年俸1300万ドルのケンドールを放出し、ピアッツァ(07年の年俸850万ドル)との契約も更新しないので、今現在決まっている08年度の年俸は5500万ドル程度だ。そのためまだ2500万ドル使えるという計算になるが、ビリー・ビーンGMは基本的にFA市場経由での補強はバカのやることと考えているので、メーンの補強はトレードで行うだろう。
優先順位1番は先発の3番手ないし4番手で使える投手、2番目は高出塁率を期待できるレフト、3番目は左のジャック・カストとプラトーンを組む形で打線の中軸にするスラッガーという順だ。
DHに関しては金持ち球団でスクラップ状態になっている高額年俸選手を年俸の大半は向こう持ちで獲得する可能性がある。今オフは大物三塁手が何人か動きそうな気配があるので、この機会を捉えてチームでただひとり年俸が1000万ドルを超えているエリック・シャベスを放出し、将来のエース候補と交換する可能性もある。
<FAでチームを出るFA資格のある選手>
マイク・ピアッツァ(DH)、シャノン・スチュワート(レフト)、アダム・メルヒューズ(控え捕手)、ジェフ・ダヴァノン(外野の控え) 
<契約更新およびオプション行使で残留が決まったFA資格のある選手>
マーク・エリス(正二塁手)

◆テキサス・レンジャーズ今オフの補強戦略 最優先は本塁打30本級の外野手と先発2番手!ターゲットはトリイ・ハンターと日本人投手

<予算2000ドル前後>
レンジャーズは700万ドルほどあったA・ロッドの年俸負担が消える可能性が高まっているので、決まっている08年度の年俸はまだ4700万ドルくらいだ。今季の年俸総額は6831万ドルなので2000万ドルくらいまだ枠がある。
補強の優先順位1番は、30本塁打100打点を望める強打の外野手か一塁手、2番は先発の2番手で使える投手、それ以降は、プラトーンで使う強打の外野手、先発の4番手で使える投手、DH要員といったところだ。強打の外野手としてレンジャーズが狙いを定めているのはトリイ・ハンターで、ホワイトソックスとの激しいつばぜり合いが演じられそうだ。ハンターがくれば予算枠は5~600万ドルしか残らないので、それ以外は、捕手のレアードや先発のパディーヤあたりを交換要員にしてトレードで獲得する可能性が高い。中継ぎ陣も豊富とはいえないので、先発も含め日本人投手の獲得に積極的に動いているという話が伝わってきている。黒田は無理だろうが、リリーフ投手で入団が決まる選手がいるかもしれない。
<FAでチームを出るFA資格のある選手>
ブラッド・ウィルカーソン(レフト)、サミー・ソーサ(DH)、ジェリー・へアストン(外野のユーティリティ)
<契約更新およびオプション行使で残留が決まったFA資格のある選手>
ホアキン・ベノア(セットアップ)

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