30球団ルーキー・ウオッチング

(10)井口資仁(パドレス)


友成那智さん

友成那智さん (0)

2007/12/28 18:37

投球をバットの芯で捉える比率の高さは、依然トップクラス!

カモにしている投手(5打席以上)
ジェイソン・マーキー(カブス)7打数、5安打(打率.714)、二塁打2、本塁打0、打点4
リッチ・ヒル(カブス)8打数、5安打(打率.625)、二塁打1、本塁打2、打点6
ファウスト・カルモナ(インディアンズ)7打数、4安打(打率.571)、二塁打0、本塁打0、打点1

苦手な投手(5打席以上) 
ザック・グラインキー(ロイヤルズ)11打数、0安打(打率.000)、二塁打0、本塁打0、打点0、四球0、三振5
ジャロッド・ウォシュバーン(マリナーズ)10打数、0安打(打率.000)、二塁打0、本塁打0、打点0、四球5、三振4
ジェイミー・モイヤー(フィリーズ)11打数、1安打(打率.091)、二塁打0、本塁打0、打点1、四球0、三振2

<チェック!>井口はスライダー、カッターに抜群に強く、シンカー(シュート)にも差し込まれないため、大リーグに多いシンカー&スライダー・タイプの投手に強い。マーキー、カルモナはそのタイプだ。フォーシームとカーブを主体に組み立てるリッチ・ヒル、テッド・リリー、ギル・メッシュなどとも相性がいい。相性が悪いのはチェンジアップの制球がいいピッチャーでモイヤー、グラインキーに対しては出塁率もゼロだ。

相性のいい球場(8試合以上)
カムデンヤーズ(ボルティモア)打率.457、二塁打1、本塁打1、打点10、四球5、三振6(10試合)
PNCパーク(ピッツバーグ)打率.378、二塁打5、本塁打3、打点3、四球1、三振7(8試合)
リグレーフィールド(シカゴ=カブス)打率.311、二塁打3、本塁打3、打点5、四球10、三振13(12試合)

相性の悪い球場(8試合以上)
フェンウェイパーク(ボストン)打率.156、二塁打0、本塁打1、打点2、四球5、三振10(9試合)

<チェック!>昨季松坂大輔とは2打数無安打だったがフェンウェイパークで打てないのは、それより相性の悪いベケットとウェイクフィールドがいることが大きい。シリングだけは相性がよく5打数ながら本塁打が2本ある。

<参考>USセルラーフィールド(シカゴ=ホワイトソックス)打率.299、二塁打35、本塁打23、打点93、四球74、三振125(186試合)

よく打つシチュエーション
ランナーが二、三塁にいる場面…23打数、8安打(打率.348)、二塁打1、本塁打1、打点19
満塁の場面…22打数、7安打(打率.318)、二塁打2、本塁打2、打点24

あまり打たないシチュエーション
ランナーが一、三塁にいる場面…32打数、4安打(打率.125)、二塁打0、本塁打1、打点12

<チェック!>満塁の場面で2本のアーチが出ているが、どちらもデーゲームで出たものだ。この2つに限らず井口は大リーグに行ってからはデーゲームのホームランが多く42本のうち20本をデーゲームで記録している。

相性の悪いアンパイア
ティム・マクレランド(07年松坂大輔と初対決となったゲームの主審。3三振のうち2つが見逃しの三振だった)

相性のいいアンパイア
ビル・ミラー(06年8月26日に延長12回決勝2ランを放った試合、05年のディビジョンシリーズダイ戦でウェルズにカーブを叩いて3ランを打った試合、バーランダーの160キロの速球を叩いて06年の第1号を記録した試合で主審をつとめていた人)

<チェック!>マーティ・フォスター、アンヘル・ヘルナンデスが主審をつとめたゲームでもよく本塁打が出ている。

よく打つカウント(平均と比較して)
1ボール1ストライク…打率.410(156打数、64安打、二塁打14、本塁打4)
3ボール1ストライク…打率.400(60打数、24安打、二塁打7、本塁打5)

あまり打てないカウント(平均と比較して)
2ボール0ストライク…打率.250(44打数、11安打、二塁打0、本塁打0)
2ボール1ストライク…打率.265(113打数、30安打、二塁打3、本塁打3)

<チェック!>カウント別の成績でいちばん顕著な点は、ピッチャーが速球でカウントを取りにくる確率が高いカウント(打者有利のカウント)で、思ったほどヒットが出ていないことだ。3ボール1ストライクではいい数字を出しているが、2ボール0ストライク、2ボール1ストライクでは、平均より1割以上悪い数字になっている。

よく打つ球種(07年)
スライダー(打率3割3分前後)
カーブ(打率3割前後)

やや苦手な球種(07年)
速球(打率2割6分前後)
チェンジアップ(打率2割3分前後)

<チェック!>
速球は日本式の真っ直ぐ(フォーシーム)ではなく、ムービング・ファストボールだ。井口にインタビューした際、「160キロのフォーシームより、150キロのムービング・ファストボールの方がずっとイヤ」と語っていたが、1球ごとに速球の軌道を動かす投手と対戦することは慣れたと言っても、依然骨の折れることのようだ。

<寸評>

井口はシーズン前半打率が低迷したが、その原因は芯で捉えた痛烈な当たりが野手の正面を突くケースがあまりにも多かったからだ。アメリカの野球データ専門企業「インサイド・エッジ」がホームページに出している「芯で捉えた打球の比率(Well-Hit Average)」に関するデータを見ると、07年のシーズン前半、ホワイトソックスの打者で、芯で捉えた比率がもっとも高かったのは井口の31.8%で、つぎがトーミの30.0%、3番目がフィールズの29.7%となっている。これだけ高い比率で痛烈な当たりが出ていながら打率が低迷したのはひとえにツキに見放されたからだ。その一方で、この31.8%という数字は、井口のバッティングがメカニック的に依然ハイレベルである事を示すものでもあるので、まだしばらくは大リーグでいい働きを見せてくれるだろう。

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コメント (2)

ディープコンパクトさん

ディープコンパクトさん (35)

2007/12/29 07:25

しかし、このデータを見る限りでは、評価(金銭面で)が高くないような気がするんですが・・・。

 

友成那智さん

友成那智さん (0)

2008/02/04 21:51

ディープコンパクトさま
今回のストーブリーグでは、10月時点では井口とカスティーヨが最も高い評価を受けていましたが、ポストシーズンでの目を見張る活躍で井口と松井稼頭央を評価が入れ替わった感じになってしまいました。それでも、井口はロッキーズから2年800~900万ドルのオファーは受けています。今季、好成績(いい数字の出にくいペトコパークが本拠地のパドレスですから「2割8分、15本」のラインをクリアすれば、今季末はドジャース、ジャイアンツ、ダイヤモンドバックス等のセカンドが一斉に空くので、3年契約をゲット出来るのではないでしょうか。
トモくん



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