30球団ルーキー・ウオッチング

(17)高津臣吾(シカゴ・カブス)


友成那智さん

友成那智さん (0)

2008/01/30 16:46

リーグが変わればまだ通用する可能性のある、沈むチェンジアップ(日本で言うシンカー)を武器にするタイミングの魔術師。

カモにしていた打者(3打席以上)
イバン・ロドリゲス(タイガース)4打数、0安打(被打率.000)、二塁打0、本塁打0、打点0、三振3
ブランドン・インジ(タイガース)4打数、0安打(被打率.000)、二塁打0、本塁打0、打点0、三振2
フリオ・ルーゴ(レッドソックス)4打数、0安打(被打率.000)、二塁打0、本塁打0、打点0、三振1
マーク・コッツェイ(ブレーブス)4打数、0安打(被打率.000)、二塁打0、本塁打0、打点0、三振1

苦手だった打者(3打席以上)
ジョー・マウアー(ツインズ)3打数、3安打(被打率1.000)二塁打1、本塁打2、打点2
マイケル・ヤング(レンジャーズ)3打数、2安打(被打率.667)二塁打1、本塁打0、打点0
ココ・クリスプ(レッドソックス)5打数、3安打(被打率.600)二塁打0、本塁打1、打点1

<チェック!>
インジのように快速球に強いが緩急を付けられると弱いタイプの打者を見事に抑えている。逆にマウアーのように、バットコントロールのいい打者は苦手。

相性の悪い球場(3試合以上) 
レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントン(レンジャーズ)4試合 0勝0敗1S 防御率9.00 被打率.353 被本塁打2
プログレッシブ・フィールド(クリーブランド)6試合 0勝0敗3S 防御率6.23 被打率.188 被本塁打0

相性のいい球場(3試合以上)
コメリカパーク(デトロイト)4試合 1勝0敗2S 防御率0.00 被打率.111
カウフマン・スタジアム(カンザスシティ)3試合 0勝0敗2S 防御率0.00 被打率.200

<参考>
USセルラーフィールド(シカゴ)49試合 5勝4敗14S 防御率2.88 被打率.217

<チェック!>
04、05年のタイガースとロイヤルズはフリースインガーだらけ。そういうチームには抜群の強さを発揮する。沈むチェンジアップを決め球にしているため狭いUSセルラーフィールドで強いのも高津の大きな特徴だった(高津の決め球である時速110キロくらいの沈む変化球は、日本ではシンカーと呼ばれていたが、アメリカではチェンジアップと呼ばれていた。シンカーといえばシュートしながら沈む速球のことを言うのでそうなってしまうのだが、いい名称がないため、ここでは「沈むチェンジアップ」と呼ぶことにする)。

あまり打たれないシチュエーション(10打席以上)
ランナーが一、二塁にいる場面 25打数、2安打(被打率.080)、二塁打0、三塁打0、本塁打1、与四球3、奪三振7

よく打たれるシチュエーション(10打席以上)
満塁の場面 15打数、5安打(被打率.333)、二塁打1、三塁打0、本塁打0、与四球0、奪三振4

<チェック!>
満塁の場面ではよく打たれているが、ピンチに打たれ弱いわけではなく、得点圏被打率は.198で、2割を切っている。

相性のいいアンパイア
ラザーロ・ディアズ(メジャー第2戦で好投したゲームと、05年5月5日にメジャーで最後のセーブをマークしたときの主審)

相性の悪いアンパイア
テッド・バーレット(05年4月7日のインディアンス戦で3点差の9回リリーフに出て、ブレイク、クリスプ、ベリヤードに一発を食って同点とされ、降板したときの主審。きわどいコースを取ってもらえなかったあと被弾している)

あまり打たれないカウント
0ボール2ストライク…被打率.087(23打数、2安打、二塁打0、本塁打0、奪三振7)
2ボール0ストライク…被打率.111(9打数、1安打、二塁打0、本塁打1)
1ボール0ストライク…被打率.156(32打数、5安打、二塁打1、本塁打1)

打たれるカウント
3ボール1ストライク…被打率.571(7打数、4安打、二塁打3、本塁打0、四球12)
2ボール1ストライク…被打率.357(28打数、10安打、二塁打1、本塁打5)

<チェック!>
沈むチェンジアップは見送られるとボールになるケースが多いため、威力のない速球でカウントを稼ぎにいかざるを得ないカウントになると被打率が高くなるのは致し方ないところ。

よく打たれた球種
速球

あまり打たれなかった球種
沈むチェンジアップ

相性のいいキャッチャー
ミゲール・オリーボ 被打率.111(14試合、45打数、5安打、被本塁打1)
サンディ・アロマー 被打率.160(13試合、50打数、8安打、被本塁打0)

相性のよくないキャッチャー
マイク・ピアッツァ 被打率.545(4試合、11打数、6安打、被本塁打2)
A.J.ピアジンスキー 被打率.286(22試合、84打数、24安打、被本塁打7)

<チェック!>
高津の場合、04年と05年とでは投球内容に雲泥の差があり、04年に受けたキャッチャーはいい数字が出るが、05年に受けたキャッチャーは数字が悪くなってしまう。そのためリードが雑という評判のミゲール・オリーボと一番相性がよく、リードには定評があるピアッツァと一番相性が悪いという結果になっている。

<寸評>

ヤクルトを戦力外になった高津臣吾がもう一つのシカゴのチーム、カブスとマイナー契約し、メジャーに再トライすることになった。まず、開幕メジャー入りの可能性だが、かなり厳しいと言わざるを得ない。カブスのキャンプには高津を含めて20人前後のリリーフ投手が参加し、7つの椅子を争うことになるが、すでに5つは当確が出ている。クローザー、セットアップに予定されているマーモル、ウッド、ハウリー、エアの4人と、ミドルリリーフで実績のあるワーツの5人だ。これに先発の5つの椅子を7人で争っているため、2人がミドルリリーフにまわる可能性が高い。しかもブレーブスから獲得したアスカニオも開幕ベンチ入りの有力候補なので、高津はまったく望みがないように見えるが、決してそんなことはない。カブスは故障歴のある投手が多く3、4人DL入りする投手が出ても不思議ではない。しかも高津はリーグが変わればしばらく通用する可能性があるので、開幕メジャー入りは10%くらいの確率である。キャンプでマイナー送りになっても、けが人の多く出そうなチームなので、マイナーで踏ん張ることが出来ればメジャー入りの可能性は十分ある。

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