アラーの国のフットボール

アルイテハドが名古屋を倒して名古屋観光?


海島健さん

海島健さん (2)

2009/10/20 01:55

 アジアCLの準決勝で名古屋と対戦するサウジアラビアの名門クラブ、アルイテハドは、同国代表が南アフリカW杯出場を逃した「償い」を果たすべく、タイトルを本気で狙っている。今回ばかりは国の全面バックアップも得られそうで、Jリーグ勢3連覇にとって最大の壁となって立ちはだかりそうだ。

 アジアCLを勝ち進んだクラブは過密日程に悩まされるが、今回ばかりはサウジリーグもサウジアラビア代表もアルイテハドに全面協力の形をとる。まずは代表を含めた本来の試合スケジュールを紹介しよう。

10月4日 アル・ハズム戦(サウジリーグ第5節)
10月11日 (主にU23による)アル・アンサール戦(2部チーム、プリンス・フェイサル・ビン・ファハッド杯GL)
10月14日 チュニジア代表-サウジアラビア代表
10月22日 アル・ワフダ戦(サウジリーグ第6節)
10月24日 (主にU23による)ウフド戦(2部チーム、プリンス・フェイサル・ビン・ファハッド杯GL)
10月29日 アル・イティファック戦(サウジリーグ第7節)

 このスケジュールに名古屋との対戦が21日(ホーム)と28日(アウェー)と入ってきた。そのため、サウジリーグ第6節と第7節は延期。
 また、サウジアラビア代表はチュニジア代表戦の前にジッダで合宿となったが、これに対してアルイテハドの会長は「今回ばかりは勘弁してください」と協会にリクエスト。協会会長のアミール・スルタン・ビン・ファハッド氏もさすがに今回ばかりは協力することにして招集を見送った。サウジアラビア代表のW杯不出場により今の時期、代表の活動の重要性が減ったのがアルイテハドには幸いしている。つまり、わがバーレーンがアルイテハドを助けたようなものだ。…それはいい。ともかく、これらによって、過密日程から一転し10月11日以降(「アルイテハドのA代表」に限れば10月4日以降の17日間)は10日間ほどかけて名古屋対策に専念できることになった。

 

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 そこでアルイテハドは14日にハラス・アル・フドゥドというエジプト1部リーグのチームを招待して、親善試合を決行。これはクラブ所属のほとんどすべての選手を出場させる(Aマッチデーのためオマーン代表のMFアハメッド・ハディドとモロッコ代表のFWヒシャムは各代表で活動)試運転のようなゲームだったようだ。大一番を前に名古屋の偵察隊の目にあまり自分のチームの姿をさらさないようにしているかのようにも見える。一方でガブリエル・カルデロン監督は日本にスタッフを派遣し名古屋の試合をしっかり偵察させているとも報道されている。

 「名古屋は月曜日(10月19日)に100人のサポーターと一緒に乗り込んでくる」との情報も新聞などにしっかりでていて、一大決戦の日が近づいていることを実感させられる。

 サウジアラビア代表でもあるMFモハメッド・ヌールは「サウジアラビアの選手は南アフリカW杯を逃して本当にがっくりきている。だからこそ、クラブアジア王者のタイトルは絶対とるよ」と「償い」を誓った。

 それはそうだろう。アルイテハドのアジア連覇から4年の月日が流れた。代表もW杯出場を16年ぶりに逃した。09年ガルフ杯準優勝、07年アジア杯準優勝、07年ガルフ杯4強どまりなど大国サウジアラビアはここ最近は代表もクラブもタイトルになかなか手が届かないのだ。ガルフ杯のタイトルでさえ4大会前の03年大会にまでさかのぼらないといけない。国を挙げての必死ともいえるアルイテハドのバックアップもなるほどとうなずける。

 もし、名古屋を2戦合計で勝ち抜けた場合は、2戦目の名古屋での試合の後はサウジアラビアには戻らず11月7日の決勝までそのまま日本滞在の「ごほうび」を与える仰天プランもあるようだ(当然その間のサウジリーグのゲームなどは延期か?)。
 名古屋との初戦はFWナイフの長期離脱やDFハマド・アル・モンタシェリ累積警告での出場停止という不安材料はあるものの、すべてはタイトルのためにと準備はほぼ完了したようだ。

※写真は05年トヨタ杯でのアルイテハド対アルアハリ(右がアルイテハドMFチェコ)

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コメント (3)

プーアールさん

プーアールさん (0)

2009/10/21 17:19

アルイテハドと言えば、やっぱり1999年頃の全盛期を思い出しますね。
あの頃のアジアは、東のジュビロ磐田と西のアルイテハドが双璧でしたもんね。

日本人の僕から見ても、今回は実力的にはグランパスの力負けに映るんですが・・・。

海島さんのお話だと、今回はカルデロンと王族の内紛も無しのようですし、ますます隙が無くなりましたね。

ただ、こちらのブロックでグランパスが残り、あちらのブロックでウム・サラルが残っている。
このダヴィという名の因縁が、ダークホースの両チームを決勝の舞台に導くような気がしないでもないんですが・・・。

まずは第1戦、楽しみに観てみます。

海島健さん

海島健さん (2)

2009/10/21 17:47

SNS65コメント

フーアールさんへ

おおーー、そのジュビロがサウジアラビアに来たときに僕もサウジアラビアに入国していて(バーレーン在住でも観光用のビザはかなり難しいのです)、日本大使館主催のジュビロ歓迎レセプションにまぎれていました。


中東ナンバーワンストライカーの呼び名もあるサウジアラビア代表ナイフがいないとはいえ、チュニジア代表のFWシュルミィティ、モロッコ代表のFWヒシャムというマグレブ2トップの破壊力はすごいものがあります。


カルデロン監督もサウジアラビア代表監督の座を追われてまたサウジのクラブを率いているわけでしぶといですよね。マチャラもそうですがこういったしぶとさはこの湾岸エリアの監督に求められる条件でもあるでしょう。


決勝での名古屋VSウム・サラールを見たい日本のファンは多いでしょうね。
こちらはもちろん中東対決のアル・イテハドVSウム・サラールを希望という人が多いです。

海島健さん

海島健さん (2)

2009/10/31 05:51



2戦合計で敗退してしまった名古屋。
その名古屋サポーターの真摯な応援に湾岸マスコミからは賛辞が送られました。


アブダビスポーツのアナウンサーは
1敗退がかなり濃厚になった後半もあきらめずにノンストップで応援するサポーターに感心(湾岸ではあきらめて家に帰ったりしてしまうのが普通)
2自軍の選手がミスを犯してもしっかりサポートする姿にも感銘をうけた模様(おなじくこちらでは容赦ない罵声がとぶことも)
「この点は日本から学べ」とも述べる。


「しかし、それにしてもこの状況でも彼らを応援に駆り立てるものは何なのか?」と疑問を呈し、あきらかに冗談とわかる口調で以下のように言った、
「2つの可能性が考えられる。ひとつはここにいるサポーターがサッカーのことを全くわかっておらずただただ手拍子をうって応援している。あるいは、トヨタが彼らにお金を払ってひたすら応援するようにしむけているか」(湾岸のリーグにはさくらを雇うケースもあるためか?)

もちろん視聴者はこのジョークを笑ってきいたあと、「やはりこのあたりは日本に学ばないとな」と思ったようである。



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