アラーの国のフットボール

日本と同組にバーレーン国民の士気上がらず


海島健さん

海島健さん (1)

2007/12/01 15:18

 10年W杯南アフリカ大会の組み合わせ抽選会が11月25日、南アフリカのダーバンで行われ、日本でも衛星放送で生中継されたと聞く。もちろん、このドローはバーレーンでも注目度は高く、メディアで大きく報じられた。結果はご存知のように、わがバーレーンの組には日本、オマーン、タイが入ることになった。

 翌26日のバーレーン紙の見出しは、バーレーントリビューンが「バーレーンは厳しい組に入った」で、GDNは「不運なくじ引き」、アル・アヤムは「注意しなければならないグループ。紙の上では日本が一番手」といった調子で、母国の3次予選通過を危ぶむタイトルが並び、いきなりの警戒モードに突入した。

 同日のバーレーントリビューン紙には、バーレーン・サッカー協会のスポークスマン、マジッド・スルタン氏のコメントが掲載されている。「我々は本当に厳しい組に入ったといえよう。しかし、この組み合わせを前向きにとらえたい。なぜなら、日本、オマーン、タイとはここ数年の間にW杯予選やアジア杯、ガルフ杯などで何度も顔を合わせており、相手のことはよく分かっているからだ。そして相手もこちらのことを知っている。この3カ国のどこの国も恐れはいない、たとえ日本であっても。日本との対戦は接戦ばかりではなかったか。東京で1-0で負けたゲーム(05年3月30日・W杯ドイツ大会最終予選)もオウンゴールを献上しただけではないか」と、まずは日本を意識したコメントをしていた。

※写真はW杯最終予選日本戦でオウンゴールに頭を抱えるバーレーンMFサルミーン(撮影・宇治久裕)

 客観的に見れば、このグループは日本が頭1つ抜けており、バーレーンとオマーンがそれを追うという形になりそうだ。バーレーンにとっての初戦オマーン戦の重要度は非常に高いものになる。同氏は「バーレーンとオマーンの実力は横一戦で、厳しい初戦が予想される。簡単な組ではなく、どこの国にも3次予選突破のチャンスがある。タイにだってもちろんある」と述べている。

 さて、バーレーンサッカーファンの見方は、これよりもずっと悲観的なものが多い。というよりも、母国の英雄、アラー・フバイルの代表引退という大事件をきっかけにして代表サポート熱が一気に下がっており、関心がなくなったファンが多いのが、現状では感じられるのだが。

 知人のジャファ氏は「バーレーンは恐らくノーチャンスだね。オマーンの方が力は上」とばっさり切り捨てた。「日本や韓国のような相手だと全力で立ち向かうけど、ちょっと格下のタイあたりだと手を抜くのが怖いね」などと指摘する人もいた。

 確かにタイなどの東南アジア勢といえば、湾岸の小国(バーレーン、カタール、UAE、オマーン)は今夏のアジア杯でことごとく痛い目に遭った。バーレーンはインドネシアに、オマーンはタイに敗れ、両国とも強豪やドイツW杯出場国とは互角以上の結果や内容を見せた(バーレーン2-1韓国、オマーン1-1オーストラリア、オマーン0-0イラク)にもかかわらず、1次リーグ敗退。ドイツW杯出場国(日本、韓国、イラン、オーストラリア、サウジアラビア)がすべて地元東南アジア勢に勝っているのとは対照的である。勝てるチームにキッチリ勝てるかどうかが、W杯に出場できるチームとそうでないチームの差と言っていいかもしれない。

 バーレーンのファンにしてみれば、「2位の座をオマーンと激しく争うことになりそうだが、タイだって侮れない。チーム事情も良好とはいえないし…」ということで、悲観的になるのも、無理はない。W杯ドイツ大会の大陸間プレーオフに続き、北京五輪の切符をもう少しのところで逃したのも、つい最近のことだから気持ちの切り替えもなかなかうまくいかないようだ。

 前回ドイツW杯アジア最終予選で日本と対戦すると決まった時はものすごく盛り上がった。04年の中国でのアジア杯で日本代表を敗退寸前にまで追い詰め、4位で赤丸急上昇の時期でもあったからだ。現在はあの時ほどの元気はなく、ましては「日本なんかぶっ倒してやるぞ」といった挑発もない。

 だが、こういう時こそ「ふたを開けてみれば」の展開を期待したい。バーレーンとオマーンの実力差が紙一重であることは間違いないだろう。ただ、バーレーンにはちょっとしたアドバンテージがあると筆者は考えている。それは、現バーレーン監督のミラン・マチャラ氏が、オマーンの指揮をつい最近まで執っていたことだ。このあたりは策士のお手並み拝見となりそうだ。

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コメント (3)

DERUPIさん

DERUPIさん (0)

2007/12/24 23:47

またバーレーンと同じ組ですね。バーレーンの士気が低いみたいでちょっとホッとしています。

海島健さん

海島健さん (1)

2007/12/27 20:30

DERUPIさんへ

国民の士気はいまひとつですが、バーレーン代表は確実に戦力アップしています。特にアフリカからの帰化選手は今までにないタイプです。

1月の親善試合も楽しみです。

海島健さん

海島健さん (1)

2008/01/23 15:23

読者の皆様へ

いつもご愛読ありがとうございます。
アラーフバイル、代表復帰の噂がたえません。
マチャラのリストに名前は載っているようです。



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