アラーの国のフットボール

国内リーグ突然の中断、日本戦に備えるバーレーン


海島健さん

海島健さん (0)

2008/03/15 03:52

 前回コラム「ここまで進化しているバーレーン代表」のなかで、バーレーンリーグ(以下Bリーグ)にはバーレーン代表を多く抱えるアル・ムハラクというチームがあると紹介した。3月26日のW杯3次予選の日本戦も近づいており、アル・ムハラクがらみの試合を注目していたのだが、3月上旬にBリーグを3月いっぱい中断するというニュースが飛び込んできた。

 よりによってこの時期にリーグでの実戦の機会をみすみす放棄するのはなぜなのだろうか。「バーレーン代表の心臓部」ともいえるアル・ムハラクを日本などのW杯予選の対戦国が偵察するのを防ぐためか? そういえば最近、バーレーン代表の親善試合やアル・ムハラクの試合を観戦するため筆者がスタジアムに足を運ぶと、バーレーンサポーターから冷やかし半分ではあるのだがスパイ扱いされていたので、そんなことを考えてしまった。

 しかし、アル・ムハラクとバーレーン代表の日程を調べれば、その理由は想像がつく。とにかく、とんでもない過密日程。バーレーン代表で活動するアル・ムハラクの選手はこんなハードスケジュール(3月7日時点)になっていたのである。

3月4日   カタール代表-バーレーン代表(親善試合、ドーハ)
3月7日  ★アル・ムハラク-アル・ハッド(Bリーグ、マナマ)
3月11日  アル・ムハラク-Sur(オマーン)(AFC杯、マナマ)
3月15日 ★アル・ナジマ-アル・ムハラク(Bリーグ、マナマ)
3月19日  Al Ansar(レバノン)-アル・ムハラク(AFC杯、レバノン)
3月19日  バーレーン代表-イラン代表(親善試合、マナマ)
3月26日  バーレーン代表-日本代表(W杯アジア3次予選、マナマ)
3月29日 ★アル・ハラ-アル・ムハラク(Bリーグ、マナマ)
※★印はBリーグの試合

 日本代表も中村俊輔ら欧州組の招集を過密日程などのために躊躇(ちゅうちょ)しているようだが、これではアル・ムハラク組はみんな中村俊輔になってしまう。

日本-バーレーン

 12チームで構成されるBリーグは各チームの年間ゲーム数が22と少なく、普段は週1ペースぐらいでのんびりやっているので、ちょっとした非常事態といえる。大切な一戦の前に過労等からくるケガは避けたいところ。そこで、おそらくバーレーンサッカー協会(BFA)の上層部が出した結論がBリーグの一時中断だったのではないだろうか。上記のスケジュールからBリーグの試合(★印)を除けば、大体、週に1試合のペースとなり調整は非常にやりやすくなる。

 案の定、この「決定」がくだされた数日後に、アル・ムハラクがらみでないカードは3月も試合を行うことに再変更なったもよう。さらなる筆者の想像なのだが、バーレーンサッカー協会の上層部が国の代表のために「アル・ムハラク所属バーレーン代表選手保護策」のためにBリーグの中断を決めたものの、他のチームから「アル・ムハラクの都合のためにいちいち国内リーグ全体を中断するんじゃねー。シーズンオフに入るのが遅れるじゃねーか」などと突き上げられての迷走ぶりなのではないだろうか(こういったことはサッカー以外の日常生活でもバリバリのバーレーン人組織では「よくあるパターン」だ)。

 そのアル・ムハラクだが、Bリーグでは11節を終えて9勝2分と戦力からして当然のように独走中。2月24日には国内カップ戦の国王杯決勝(対アル・ナジマ)も制した。心配されたAFC杯の初戦は2-2のまま引き分けかと思われた後半38分にバーレーン代表でもあるFWアブドラ・ダキールがゴールを決めるスリリングな試合となり、AFC杯初戦のベストマッチの1つと評された。

 エジプト人とアル・アハリほどではないものの、バーレーン国内に多くのファンを持つこのビッグクラブが調子づけば、バーレーンのサッカーファンも盛り上がる。実際に筆者の周囲にいるムハラクファンは最近とみに元気だ。

 W杯アジア3次予選の初戦、オマーン戦をケガで欠場したナイジェリア出身のストライカー、ジェシン・ジョン(現在Bリーグ得点王、11試合16点の大ブレーク中、アル・ムハラク所属)も11日のSur戦でゴールを決めるなど調子を取り戻してきており、おそらく日本戦には出てくるだろう。W杯ドイツ大会最終予選をやはりケガのため出場できなかったあのFWアラー・フバイル(アル・クウェート)もクウェートリーグでゴールを量産と、バーレーン代表には良いニュースが続く。

 そしてさらに、今回のこのBリーグ中断の決断。日本戦にかけるBFAの気持ちが伝わってくる。このままいくと、いまだかつてないほど準備万端のバーレーン代表が日本代表を迎え撃つことになりそうだ。

読者の皆様へ

 いつもご愛読ありがとうございます。前々回コラム「バーレーン歴史的快挙で次は打倒日本」の中に、間違いがございました。バーレーン代表のシステムなどに関するものでして、このたび訂正をさせていただきました。ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたしますとともに、今後とも当コラムをお楽しみいただけましたら幸いです。

※写真は92年バルセロナ五輪予選で対戦した日本-バーレーン。左は沢登。バーレーンは当時より数段強化されている?

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コメント (6)

サイトヲさん

サイトヲさん (1)

2008/03/15 06:06

ごぶさたしてます。
国内リーグのスケジュールの朝令暮改ぶりではサウジが群を抜いていると思っていたのですが、バーレーンもすごいですね。。。
サウジリーグでは、ACLやGCCカップの日程消化が優先される結果、国内リーグの消化試合数の不均衡が著しく、今シーズンは、消化試合数のチーム間格差が最大4試合にもなるケースがありました。

海島健さん

海島健さん (0)

2008/03/15 17:06

サイトヲさんへ

サウジとバーレーンは兄弟ですから、やることが似ています。

サウジ王室お気に入りのチームはあのアル・ヒラルだときいたことがありますが、どうでしょうか。派閥なんかがあって、アル・イテハド派とかもいそうですが。

26日はリヤドから念をおくってください。

海島健さん

海島健さん (0)

2008/03/15 20:35

ひとつバーレーン代表のバッドニュースが!!

あのドイツW杯最終予選の埼玉のゲームでオウンゴールを献上したMFサルミーンが怪我をして、日本戦に出られないかもとのこと。

本当でしょうか。

海島健さん

海島健さん (0)

2008/03/16 18:08

今回久々に召集された玉田選手。
こちらバーレーンでも女性に人気があります。

中国アジア杯でのゴールで印象に残っているのでしょう。
まさにバーレーンキラーです。

海島健さん

海島健さん (0)

2008/03/17 15:07

バーレーン関連の日程ですが、やはりかなり動きました。

3月18日 Al Ansar - アル・ムハラク(AFC杯の前倒しはアジアCLとぶつかるのをさけているようです)
3月19日 アジアCL(アラー・フバイルなどの海外組はこちらに出場)
3月21日 バーレーン代表 - イラン代表(やはり少なくともアル・ムハラクの選手は必要)
3月26日 バーレーン代表 - 日本代表(さすがにこの日程は直前の変更なし)

海島健さん

海島健さん (0)

2008/03/26 14:57

21日のイラン戦で温存されたアル・ムハラク組、今日26日の日本戦は爆発するのでしょうか?

FWジョンは本当に風邪なのか??



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