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      <![CDATA[<p>
　各地から災害のニュースが連続して飛び込んでくると、自分たちの生命はまず自分たちで守らねば、という気持ちになってくる。おやじも先月６２歳になって少しは冒険にも慎重になり始めたが、実際には平凡な日常生活こそ、危険と背中合わせなのだ。一念発起、地元の消防署へ「普通救命講習」を受けに出掛けた。実技と講習で４時間コース。張り切りすぎて腕が痛いが、これでも人のお役に立てるなら。何だか少し偉くなった気がした。
</p>

<img title="もっと真上から ! 　菊地先生に励まされて懸命の心臓マッサージ。１分間１００回のペースがけっこうきつい（三鷹消防署講習室）" src="/files/25daf76de64f1bbd79fa6084fb354fed.jpg?community_id=412" border="0" height="389" alt="もっと真上から ! 　菊地先生に励まされて懸命の心臓マッサージ。１分間１００回のペースがけっこうきつい（三鷹消防署講習室）" width="500" />

<h3><strong>☆緊張で筋肉疲労</strong></h3>

<p>
<img title="これが受講の証明書。少しは人さまのお役に立てそうだ" src="/files/729035b52f078cebbd036fe70226ec1d.jpg?community_id=412" border="0" height="148" align="right" alt="これが受講の証明書。少しは人さまのお役に立てそうだ" width="250" />
　「はい、続いて胸骨圧迫です」と促されて、重ねた両手をおずおずと人形の胸に置いた。<br />
　心臓はやや左に寄ってはいるが、いわゆる心臓マッサージは胸の真ん中を真上から強く押すのだ。テキストには「胸骨の下半分、左右の乳頭を結んだ線と交わる辺りを」とある。そこに左手の手のひらを当て、右手を重ねて体重をかけた。<br />
　ぐいと押すと胸骨が４分の１ほど沈んで、必然的に指先が胸のほにょほにょした部分に触れる。ゴム製の人形は中性仕様とはいうものの、何か微妙な感触だ。懐かしいというか久しいというべきか。思わず気が散った。<br />
　「もっと強く押して。ひざを近づけた方がやりやすい」。ベテラン指導員、菊地清美さん（６１＝東京救急協会）の声が飛ぶ。「はい、すんません」。１分間１００回のペースで３０回。これは結構汗をかく。<br />
　３０回押したら、人工呼吸を２回。この組み合わせ（所要約２分間）を５セットやるのが心肺蘇生（そせい）の基本になっている。<br />
　単純に聞こえるが、実際にやり始めると練習ですら冷静さを失いがちだ。手順を間違える。緊張から余計な力が入る。筋肉疲労で腕が痛い、誰か助けて！順番待ちで見学中のほかの受講生に笑われた。「あなたが助ける側でしょう」。
</p>

<h3><strong>☆緊急時の心得も</strong></h3>

<p>
<img title="気道異物除去法。このままぐいと引き上げられると&hellip;" src="/files/493ca66bb39f26cac724a5885459f639.jpg?community_id=412" border="0" height="200" align="left" alt="気道異物除去法。このままぐいと引き上げられると&hellip;" width="180" />
　地元の東京消防庁三鷹消防署の案内を見て出掛けたが、一般向けの講習はどの町でも開催されている。受講料１４００円。正直、初めは不安だった。<br />
　７０年代にＭＣＦＡＪ（全日本モーターサイクルクラブ連盟）がオートバイの救急隊を結成した。その救急救命講習会を取材した時はすごかった。<br />
　のどが詰まった時、後ろから腹（へそとみぞおちの中間）に片方のこぶしをあてがい、両手でぐいと引き上げる処置（気道異物除去）がある。「絶対効くから今日はやらないで」と先生が言ってるそばから、張り切りすぎた生徒がぐいっとばかりに傷病者役のライダーを抱え上げた。辺り一面、ゲロゲロと朝食が。<br />
<br />　あれをやるのか。<br /><br />
　やらなかった。安全確保や１１９番通報など、緊急の場合の心得を習った後、ビニールで顔面を覆うマウスピースを使った人工呼吸を実技で演習。「鼻をつかんで息を１秒間吹き込みます」の説明に、おやじ、つい自分の鼻をつまんでしまった。だめだ、こりゃ。
</p>

<h3><strong>☆電気ショックも</strong></h3>

<p>
<img title="「はい、みんな下がって」。最新式の電気ショック器具の扱いも習った" src="/files/74d11ab5499045b6ad5d125c9d603cf8.jpg?community_id=412" border="0" height="256" align="right" alt="「はい、みんな下がって」。最新式の電気ショック器具の扱いも習った" width="300" />
　分かりやすくてためになる４時間ではあった。電気ショックの装置（ＡＥＤ）も扱った。「パッドを張りなさい、傷病者から手を離しなさい、ショックボタンを押しなさい」と自動音声が流れるので難しくない。ちょっとヒーロー気分になってくる。<br />
　この道３５年の秋葉久夫消防司令（５５）に聞いた。心臓停止から３分以内、呼吸停止から１０分以内が死亡率５０％の分岐点という。救急車の現場到着全国平均は６～７分。「救急車の数は限られている。一般市民に少しでも救急救命法が浸透すれば、助かる確率は飛躍的に上がるんです」。テキストにも書いてあった。「他人を救おうとする社会が自分を救う」。人間の原点だ。企業の管理職などに再認識させたい精神だ。<br />
　ところでおやじ自身、これまでも山や路上で倒れた人に、その時点では見よう見まねだった応急処置をしたことが何度かある。人命救助の表彰を受けたこともあるが「今いる場所」を的確に１１９番するのが意外に難しかった。まず落ち着くこと。傷病者を元気づけることの２点が先決だ。 <br />
　正規の講習を受けて、少しは自信がついた。次からはもう少し冷静に対処できそうだが、こればっかりは&hellip;。試す機会が来ないことを祈りたい。
</p>]]>
    </content:encoded>
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    <dc:date>2008-07-04T14:43:07+09:00</dc:date>
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&lt;i...</description>
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      <![CDATA[<p>
　午後６時半、ＪＲ目黒駅前。夕闇の雑踏をぬって、男はキックボクシングの名門、目黒藤本ジムへ足を早めた。２９日、東京・ディファ有明での４年ぶりの試合が迫っている。負けたら引退だ。いや、とっくに引退していておかしくない年なのだ。ケイゾー松葉（本名・松葉京三）、４９歳。プロのキックボクサーとして現役最年長のリングに挑む。練習を見学した。飛び散る汗に武道家の魂を、信念を見た。<br />
<img title="相手を射すくめるようなスパーリングだった。左は練習生の門脇隆選手" src="/files/08342e4de5a4036b2c60a6c158159a92.jpg?community_id=412" border="0" height="342" alt="相手を射すくめるようなスパーリングだった。左は練習生の門脇隆選手" width="500" />
</p>
<p>
<h3><strong>仕事に専心</strong></h3>
<img title="後輩たちのあこがれでもある。目黒藤本ジムで、右側が藤本会長" src="/files/9ba180323756544f7cf5c12a73fe3b67.jpg?community_id=412" border="0" height="199" align="right" alt="後輩たちのあこがれでもある。目黒藤本ジムで、右側が藤本会長" width="300" />
　若い練習生に声を掛けた。「スパーリング、できるか」。相手がうなずくと、呼吸を整えながらバンデージを巻き始めた。真剣な目、乱れぬ手先。月末に迫った真剣勝負は、胸の中ですでに始まっているに違いない。リングに上がる時のテーマ曲「上を向いて歩こう」が、耳の中に鳴り響いているに違いない。「いこうか」。立ち上がった。　長い４年間だった。０４年９月、当時すでに現役最年長として、引退覚悟でリングに上がった。カウンターを受けてＫＯ負けした。　「やめるつもりだったが、この負け方ではという思いもあったし、もっとやれる、こうやれば勝てると、自分の中に、逆に燃え上がるものを感じた」。　警備会社に勤務。試合の後東京・田町の高層ビルの建設現場を任された。責任者役として２年間、仕事に専心した。「どちらも、半端な気持ちではできないから」。その間父が他界、本格的に復帰の準備を始めたのは昨年の秋だった。　「その途端、右のひざをはじめ、各所に故障が出て」年末の復帰戦をキャンセル。「もうだめなのだろうか」。自分に問いただした。
</p>
<p>
<h3><strong>準備できた</strong></h3>
<img title="練習最後のメニューは近くの行人坂の急坂をダッシュで駆け上がる" src="/files/09ad13a5ae655320e207b005b188e620.jpg?community_id=412" border="0" height="300" align="left" alt="練習最後のメニューは近くの行人坂の急坂をダッシュで駆け上がる" width="181" />
　堺市の出身で、空手からキックボクシングへ。冒険サイクリストとしても有名だ。８３年から８年間、単身自転車の世界一周に挑戦した。モンブランからサハラ砂漠、星を見て寝た。ある時はストリートファイトで、ある時はぶどう摘みで食費を稼ぐ旅だった。自らは何の名声も求めなかったが、武勇伝は今も語り継がれている。日本アドベンチャー・サイクリストクラブ（ＪＡＣＣ）の所属。　旅の途中にタイで修業。帰国後、沢村忠らを輩出した目黒藤本ジムの門をたたいた。これまで２６戦６勝（５ＫＯ）１５敗５分け、最高位はランク２位。　「本当にもうだめなのか、もう１度自転車で試してやれと思い付いた。前回オセアニアを通らなかったので今年１月、オーストラリアに出掛けた。走れたよ。何だやれるじゃないかと、うれしくなった」。　バイクフライデーという２０ インチ の旅行車をショップ「アマンダ」で調整してもらい、起伏の激しいコースを１日１００キロ以上走った。ニュージーランドを含めて１７００キロを走破。心のウオームアップは終わった。　試合準備のために、仕事も比較的重圧の少ない勤務に変えた。それでも「週６日から７日。練習時間がたっぷりあるわけではない」。時間がなければ警備の持ち場でスクワットをすることも。１日、２０００回。
</p>
<p>
<h3><strong>左のミドル</strong></h3>
<img title="必殺の左のミドル" src="/files/cf8268bec0986eab5e8323b1766e260a.jpg?community_id=412" border="0" height="300" align="right" alt="必殺の左のミドル" width="236" /> 
　スパーリングが始まった。左、右、左。強いパンチで追い詰めていく。稲妻のように前蹴りが入った。汗が飛び散って、星くずのように輝いた。半歩踏み込んで「左のミドル」回し蹴り。ケイゾー伝説の必殺技だ。プロを含めた１０数人が、それを見守った。　今度の試合と同じ３分間２ラウンドが終わった。藤本勲会長（６６＝元東洋ミドル級王者）が相手の選手に「どうだった」と聞いた。「なぜか前に出ることができなかった。射すくめられたようで、動けなかった」。そうだろう、とでもいうように会長がうなずいた。ケイゾーは肩で荒い息をして、笑いもしなかった。　「いつもは勝ってやろうと思って試合に臨んだ。今回は勝つという確信がある。でも、ただ勝つだけでは満足できない。武道家として自分に恥じない試合をしたい」。相手を敬う。姑息（こそく）な勝負をしない。勝敗以上にこだわるものを内側に持つ。選手と武道家の違い。目の肥えたファンにはそれが分かる。会場は圧倒されるに違いない。　１９５８年（昭３３）６月３０日生まれ。試合の翌日が５０歳の誕生日だ。「年？　実感ないなあ」と笑った。</p> ]]>
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    <dc:date>2008-06-20T15:31:33+09:00</dc:date>
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    <description>&lt;p&gt;&#12288;&#28779;&#23665;&#12460;&#12473;&#12398;&#24433;&#38911;&#12391;&#31435;&#12385;&#20837;&#12426;&#31105;&#27490;&#21306;&#22495;&#12399;&#12414;&#12384;&#12354;&#12427;&#12364;&#12300;&#12394;&#12354;&#12395;&#12289;&#12371;&#12428;&#12418;&#29983;&#12398;&#22320;&#29699;&#12398;&#24687;&#21561;&#12391;&#12377;&#12363;&#12425;&#12301;&#12392;&#12356;&#12358;&#23798;&#12398;&#20154;&#12398;&#35328;&#33865;&#12364;&#26032;&#39854;&#12384;&#12387;&#12383;&#12290;&#31354;&#36335;&#12418;&#24489;&#27963;&#12375;&#12383;&#12392;&#12356;&#12358;&#12398;&#12391;&#19977;&#23429;&#23798;&#65288;&#26481;&#20140;&#37117;&#65289;&#12408;&#39131;&#12403;&#12289;&#65297;&#21608;&#32004;&#65299;&#65298;&#12461;&#12525;&#12398;&#21608;&#36938;&#36947;&#36335;&#12398;&#12469;&#12452;&#12463;&#12523;&#12484;&#12540;&#12522;&#12531;&#12464;&#12395;&#25361;&#25126;&#12375;&#12383;&#12290;&#65297;&#65300;&#12289;&#65297;&#65301;&#26085;&#12395;&#12399;&#12371;&#12371;&#12391;&#12300;&#12484;&#12540;&#12523;&#12539;&#12489;&#12539;&#12472;&#12515;&#12497;&#12531;&#12301;&#31532;&#65298;&#25126;&#12418;&#34892;&#12431;&#12428;&#12427;&#12290;&#36215;&#20239;&#12398;&#36899;&#32154;&#12289;&#24605;&#12356;&#12398;&#12411;&#12363;&#12495;&#12540;&#12489;&#12394;&#12467;&#12540;&#12473;&#12384;&#12387;&#12383;&#12364;&#12289;&#33258;&#28982;&#12392;&#38360;&#12356;&#12394;&#12364;&#12425;&#12300;&#20849;&#29983;&#12301;&#12434;&#30446;&#25351;&#12377;&#23798;&#12398;&#23039;&#12395;&#21191;&#27671;&#12434;&#12418;&#12425;&#12387;&#12383;&#12290;&lt;/p...</description>
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      <![CDATA[<p>　火山ガスの影響で立ち入り禁止区域はまだあるが「なあに、これも生の地球の息吹ですから」という島の人の言葉が新鮮だった。空路も復活したというので三宅島（東京都）へ飛び、１周約３２キロの周遊道路のサイクルツーリングに挑戦した。１４、１５日にはここで「ツール・ド・ジャパン」第２戦も行われる。起伏の連続、思いのほかハードなコースだったが、自然と闘いながら「共生」を目指す島の姿に勇気をもらった。</p><p><img title="まさに生の地球に出会う島。東側の名所「ひょうたん山」の火口付近を駆け抜けた（長谷川文撮影）" src="/files/aae6cada0d62fde94162f7ba5fe7b0b5.jpg?community_id=412" border="0" height="313" alt="まさに生の地球に出会う島。東側の名所「ひょうたん山」の火口付近を駆け抜けた（長谷川文撮影）" width="500" /><br /><br /><br /><strong>今も続く闘い</strong></p><p><img title="ここがヒルクライムコース。海岸沿いはこう配はきつかった" src="/files/bc5c030bd0c4dbc8b267c98afed75f3b.jpg?community_id=412" border="0" height="265" align="right" alt="ここがヒルクライムコース。海岸沿いはこう配はきつかった" width="350" />　島の南西部、阿古（あこ）地区をスタートして、海岸線を一気に駆け上った。１４、１５日のレースではヒルクライム３・５キロレースの舞台にもなる急坂だ。上るにつれて沖合１０キロ、湘南のえぼし岩に似た三本岳の岩が見えてきた。けれど他に陸地の影はない。「太平洋の島だ」の実感が汗とともに体からわき上がる。<br />　羽田から南南西に１８０キロ、空路３０分余り。伊豆七島のほぼ真ん中にある。<br />　００年、火山活動が活発化して全島避難した。帰島開始は０５年、火山ガスの影響は若干残る。風向きのせいだろう、ピッチを上げて西の海岸線に回り込むと、熱くなったのどにピリッと刺激が来た。スピーカーが、ガスの状況を刻々知らせている。３８００人中２９００人が戻ったが、闘いは今も続いているのだ。<br />　その島を１周する。観光サイクリストにはちょっとした冒険だ。</p><p><br /><strong>こう配と強風</strong></p><p>　１周３２キロ。「何だ、飛ばせば１時間だ」と軽く考えたが、とんでもない。２車線道路は整備も行き届いて走りやすいが、海岸線に沿って小刻みでしたたかなアップダウンが連続する。最大こう配は１０％。向かい風になるとけっこうきつい。<br />　和やかな集落を通ると思えば、荒々しい火砕流跡や、ガスにやられた白い樹林の真横を駆け抜ける。東側の赤場焼噴火跡（通称ひょうたん山）が珍しくて１度戻って走り直すとハワイからの？　強風に、借りてきた名車「アマンダカーボン２４インチ」がぐらついた。<br />　岬を回るごとに景色が変わる。ガスの濃い地区では住めなくなった家屋が災害のつめ跡をさらしているが、南側へ回ると木々の緑が空の青さと競い合い、野鳥の声が豊かに響く。これほど変化に富んだサイクリングは初めてだ。<br />　父親の自転車で見知らぬ町へ遠乗りした、少年の日の興奮がよみがえる。<br />　「三宅島は昔から火山と共生してきた島なんです」。役場で、観光振興課の堀部崇夫主事（２６）が話していた。火山と闘う日もあるが、共にも生きる。手付かずの、生の自然に出会える島だ。</p><p><br /><strong>思わぬ再会が</strong></p><p><img title="以前ダイビングを習った川本さんが、阿古の港で船にペンキを塗っていた" src="/files/84946940057993b3dd904fa5ba936b16.jpg?community_id=412" border="0" height="235" align="left" alt="以前ダイビングを習った川本さんが、阿古の港で船にペンキを塗っていた" width="350" />　阿古の港に立ち寄ると、屈強な男が船体を元気なピンクに色に塗っていた。なんと４年前、おやじがダイビングの手ほどきを受けたスクール「べたなぎ」（電話０４９９４・５・０３６６）のインストラクター河本起世久さん（６０）だった。<br />　「９５年にこの阿古で家屋も手作りでスクールを開いたが、全島避難で仕方なく伊豆に移った。ようやく戻ってみればアルミ部分がガスにやられて、家も半壊。一からやり直しになった。でも今は島にもお客さんがどんどん戻り始めている。火山の顔色ばかりうかがってはいられないからね（笑い）」。今は週末は伊豆、平日は島を行き来する。</p><p><br /><br /><strong>懐かしい昭和</strong></p><p><img title="夕日を浴びながら、名勝メガネ岩" src="/files/72d6903fffe4c44cbe571dab54377ec7.jpg?community_id=412" border="0" height="255" align="right" alt="夕日を浴びながら、名勝メガネ岩" width="350" />　三宅村の平野祐康村長（６０）は言う。「大資本を導入して劇的な復興を目指すのも一手ですが、むやみに急がず、我々は島の内側からわき出る力を大切にしながら再興したい」。たくましい島だ。戦後の一時期、昭和の日本にあふれていた復興精神に通じる強さだ。おやじ世代には懐かしい。<br />　勇気をもらって、名勝「めがね岩」の海岸へもうひと走り。大きな大きな夕日が直接海に落ちるのを楽しんだ後、民宿「かまかわ」（電話０４９９４・５・０１４３）で汗を流した。風呂のよしず越しに、おかみさん手作りの小さな畑を見た。砂地に、サトイモとネギ。それもまた「あのころ」の昭和の風景だ。<br />　ＣＧなどでは描ききれない、生の懐かしさ。時間が「いらっしゃい」と会釈しながら、ゆっくりと過ぎていく。帰りは竹芝まで６時間、のんびりと船で帰りたくなった。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p>]]>
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    <description>&lt;p&gt;&#12288;&#31070;&#22856;&#24029;&#30476;&#19977;&#28006;&#21322;&#23798;&#12398;&#20304;&#23798;&#12510;&#12522;&#12540;&#12490;&#12408;&#20986;&#25499;&#12369;&#12383;&#12290;&#26032;&#22411;&#12398;&#33337;&#22806;&#27231;&#12434;&#12486;&#12473;&#12488;&#12377;&#12427;&#12363;&#12425;&#20055;&#12426;&#12395;&#12371;&#12394;&#12356;&#12363;&#12392;&#12289;&#35480;&#12431;&#12428;&#12383;&#12398;&#12384;&#12290;&#33337;&#37204;&#12356;&#12364;&#24598;&#12367;&#12390;&#23611;&#36796;&#12415;&#12375;&#12383;&#12425;&#12300;&#25805;&#32294;&#12373;&#12379;&#12390;&#12354;&#12370;&#12427;&#12290;&#33337;&#38263;&#12364;&#12356;&#12427;&#22580;&#21512;&#12399;&#12289;&#33256;&#26178;&#12395;&#20132;&#20195;&#12375;&#12390;&#36939;&#36578;&#12391;&#12365;&#12427;&#12398;&#12384;&#12301;&#12290;&#12360;&#12360;&#12387;&#12289;&#20813;&#35377;&#12394;&#12375;&#12391;&#12418;&#12356;&#12356;&#12387;&#12390;&#26412;&#24403;&#12363;&#65311;&#12288;&#26412;&#24403;&#12384;&#12387;&#12383;&#12290;&#65301;&#65296;&#39340;&#21147;&#12456;&#12531;&#12472;&#12531;&#12398;&#20184;&#12356;&#12383;&#12514;&#12540;&#12479;&#12540;&#12508;&#12540;&#12488;&#12434;&#12289;&#29983;&#12414;&#12428;&#12390;&#21021;&#12417;&#12390;&#25805;&#32294;&#12375;&#12383;&#12290;&#12362;&#12420;&#12376;&#12289;&#33337;&#38263;&#12395;&#12394;&#12387;&#12383;&#12398;&#12384;&#12290;&lt;/p&gt;&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&#21152;&#36895;&#12377;&#12428;&#12400;&#23433;&#23450;&lt;/st...</description>
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      <![CDATA[<p>　神奈川県三浦半島の佐島マリーナへ出掛けた。新型の船外機をテストするから乗りにこないかと、誘われたのだ。船酔いが怖くて尻込みしたら「操縦させてあげる。船長がいる場合は、臨時に交代して運転できるのだ」。ええっ、免許なしでもいいって本当か？　本当だった。５０馬力エンジンの付いたモーターボートを、生まれて初めて操縦した。おやじ、船長になったのだ。</p><p><strong>加速すれば安定</strong><br />　こわごわアクセルのレバーを押し上げたら、グイーンと船が動きだした。波がドドーンとばかりにぶつかってくる。尻がどかんと突き上げられた。よさないか腰が痛い、年寄りをいじめるものじゃない。つぶやきながらさらに加速すると、船の先端が持ち上がった。持ち上がったまま船底が波とけんかし始める。<br />　ちょっと裕次郎っぽい気分、でも怖い。バランスを崩したら転倒しかねない雰囲気だ。思わず顔がこわばった。<br />　「いいんですか、これで」と、左隣に陣取った平岩昭宏船長（３０＝湘南サニーサイドマリーナ）に聞いた。船長、ふふっと笑って「これでは不安定ですね」。どうすれば？　「もっと加速すればいいんです」。エッ？　「今１分間３０００回転でエンジンが回っているでしょう？　タコメーターで確認してください。この回転域ではこのボートは先端が上がります。けれど４０００回転（時速約３５キロ）を超えると先端が下がってくるんです。安定します」。<br />　おっかなびっくり、座り直して覚悟を決めた。一気に回転を上げた。ブオーンと、５０馬力ホンダ製船外機（ＢＦ５０）の軽快なエンジン音が尻の後ろで響き始める。スポーツカーのようだ。と、前上がりになっていた船が、すっと水平近くに姿勢を戻し初めて、小気味よいほどハンドルさばきが楽になった。ヤッホーイ！<img title="写真右側が平岩船長、おやじ１人ではしゃぎすぎたか" src="/files/233e83e0d224509a3233fe4063329334.jpg?community_id=412" border="0" height="269" align="right" alt="写真右側が平岩船長、おやじ１人ではしゃぎすぎたか" width="500" /><br /></p><p><strong>ホンダ製船外機</strong></p><p>　海中部分の形状設計の妙なのだろう、水しぶきは意外に跳ね上がらないが豪快だ。大きなカーブから急旋回。００７の映画にもこんな場面があったっけ。<br />　自慢ではないが、船舶を運転する免許を持っていないのだ。モーターボートなんてのは金持ちの専売特許という時代を生きてきた。それを操縦するなんて夢の夢だと思っていたが、長生きはするのものだ。<br />　沖合で平岩さんから操船の手ほどきを受けた。緊急用のキルスイッチコードを手首に装着し、車と同じ丸いハンドルを回して舵（かじ）を切る。右手でアクセル・レバーを動かす。上に押せば前進、下なら後退。ブレーキは無用。ニュートラルに戻せば、船の抵抗ですぐ止まるからだ。<br />　船体はフィンランド製５人乗りで長さ５メートル弱。真ん中の船長席に陣取って教わった。興味津々だからものの５分で感じをつかんだ。回転を上げて滑走する時の「ひらり感」がたまらない。軽やかに風を切るオートバイの感覚がある。<br />　調子こいて急ターンしたら、こけそうになったが「まだまだ大丈夫」と、船長は顔色も変えない。右隣のホンダのスタッフは横を向いている。どうも、おやじ１人はしゃぎすぎてしまったようだ。少々ばつが悪かった。</p><p><strong>基本は右側通行</strong></p><p>　エンジンは水冷直列３気筒（８０８ＣＣ）。試乗したよりもっと高い５５００～６０００回転で本来の性能を発揮するらしい。専門家は「実用域の燃費とパワーが劇的に向上した」と話していたが、反応の俊敏さは素人にも体感できた。<br />　もっとも、いくら免許なしでもいいとはいえ、すべては船長の指揮下でのこと。操縦法はともかく、海の交通規則の基本は押さえておかないとと、前夜詰め込みで勉強はした。<br />　海上の基本は右側通行だ。これはバイキング時代からの慣習だとか。また舷側灯は右が緑、左が紅と決まっているから「紅を見たら相手に進路を譲るべし」とも。面（おも）かじは右旋回、取りかじは左旋回。ようそろ（宜候）が直進だ。<br />　でもそうした予習を忘れてしまうほど、海の上は自由で広かった。相模湾は明るい日差しにきらきら光って、波静か。見通しよし、にわか船長、笑顔よし。降りたら猛烈に腹が減った。</p>]]>
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      <![CDATA[<p>　マラソンスイマーとして世界の海で活躍中の松崎裕子さん（４５＝米国在住）がこの夏、茨城県霞ケ浦の天王崎公園で湖での遠泳女子世界最長記録更新に挑戦する。昨年１０月にフロリダ州オーランドで新記録を樹立したばかりだが、今回は８３キロ前後が目標。８月２３日前後、片道５００メートルのコースを往復して約３０時間で達成の計画だ。極限領域では幻覚症状が現れるという。下見のためにこのほど帰国した松崎さんに話を聞いた。</p><p><img src="/files/a9dff9b32b03ddeac242b3835e9f1edc.jpg?community_id=412" border="0" height="374" alt="" width="500" /></p><p>お<strong>祭り騒ぎに！</strong><br />　フロリダ州オーランドはディズニーワールドのほか、タイガー・ウッズら著名ゴルファーの居住地としても有名だ。そこに周囲２キロ、直径６００メートルの小さな湖がある。昨年１０月１２日午後６時、松崎さんは泳ぎ始めた。<br />　「いつも練習している湖に５００メートルのコースを設定して、これを往復。ディズニーの仕事をしているチャックさん（５０）がカリブの海賊の衣装をまとって現れ、カヌーでの伴走役を仲間２人と交代で引き受けてくれた。話を聞いた町のスイマー５０人が『私たちもリレーで１００キロ泳ぎたい』と言い出して、楽しいお祭り騒ぎになった」。<br />　遠泳の最長記録は各種あるが、湖でウエットスーツなしの女子記録はそれまで８０・３キロ。距離２０キロ以上の超長距離のマラソン水泳世界シリーズに日本からただ１人出場を続けてきた松崎さんは「アルゼンチンのラプラタ川など、川下りとはいえ８８キロ。距離に対しては自信があった」。事実体力的には問題がなかった。<br />　ところが。</p><p><img src="/files/a22f072bcfcf67b1f17874d79fa5fd59.jpg?community_id=412" border="0" height="200" align="right" alt="" width="182" /></p><p><strong>浮きながら仮眠</strong><br />　リレー組のスタートに時間を合わせたため、早起きの松崎さんはやがて睡魔に襲われた。「真夜中になってどうにも眠い。『私、寝るわ』と浮きながら５分ほど仮眠したがそれから幻覚が現れ、最後までずっと続いた。湖の底が盛り上がってきたり、ブイがゴリラに見えたり。最後、水から上がった時には『耳なし芳一』のように、全身に日本語の文字が書いてあった」。<br />　往復１キロごとに水中で、はちみつ入り紅茶を飲んだ。サプリのゼリーを約５キロ分。板チョコ３枚、おかゆも食べた。そのせいか体重は２キロ減っただけだった。<br />　「でも夜泳ぐのはやっぱり怖い。カヌーで伴走中だったバタフライのマスターズ水泳記録保持者でもあるジョンさん（５２）にライトをつけてもらったら虫やコウモリが集まって、まるで罰ゲームのような惨状に。水温は２８度だったが明け方は２５度に下がり、風も出て体が冷えた」。<br />　それまで世界の誰も知らなかった遠泳の極限領域だ。それでも泳ぎ続けた。<br />　「子どものころ、嫌いなピアノのレッスンを一日中させられて、我慢することを体が覚えてしまった。ましてや水泳は好きですること、つらいと感じた瞬間は１度もなかった」。ゴールは翌１３日午後１１時５５分。２９時間５５分で新記録８２キロを泳ぎ切っていた。</p><p><strong>仲間と意気投合</strong><br /><img src="/files/335c8b86859a71ea5e221ade88fcb737.jpg?community_id=412" border="0" height="200" align="left" alt="" width="162" />　本当は日本でやりたかったという。その夢が８月やっとかなう。霞ケ浦の東岸では毎年７月「ジョイフル・アスレティッククラブ」が遠泳大会を開いてきた。意気投合した。昨年の新記録は世界水泳殿堂などから認定を受けたが「今度は日本で記録を更新し、ギネスにも申請しましょうよ」。<br />　先週現地を視察。行方市天王崎公園前に５００メートル往復コースを設定した。朝７時スタート予定。支援のシステムもめどが立った。<br />　「賞金もギャラも、何も出ません、有名人にもなりません（笑い）。でも、泳ぐことが好きな人たちには、きっと何かを語りかけられる。それだけでいいんです」。水の冒険者、さわやかだ。</p>]]>
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      <![CDATA[<p>　突起をつかんでぶら下がったが、ピンクのテープで示された次の足場がどえらく遠い。またが裂けそうだ。足先を伸ばしてもがいているうちに、手と腕の筋肉が消費期限を過ぎてしまった。ああ、落ちる！下で笑い声がした。東京・昭島市総合スポーツセンターで行われた「クライミング教室」に参加した。室内だからと軽く考えた。わが身は予想以上に重かった。腕力だけでは引き上げられない。あ、また落ちる！ </p><p><img title="地上９メートル。海津さんにロープで安全確保してもらい、ようやく垂壁の頂点近くにたどり着いたが（星野貢撮影）" src="/files/748cc53dc5d2bfcef65eb3a8acce1807.jpg?community_id=412" border="0" height="356" alt="地上９メートル。海津さんにロープで安全確保してもらい、ようやく垂壁の頂点近くにたどり着いたが（星野貢撮影）" width="500" /></p><h3><strong>沢登りより楽？</strong></h3><p>　高さ９メートルの垂壁がそびえている。一瞬ぎょっとしたが、無数の突起がボルトで留めてある。何だ、手掛かり足掛かりがこんなに豊富なら、沢登りより楽そうだと、初めは考えた。</p><p>　「うわあ、怖そう。帰ろうかな」。一応はおびえてみせたが、年配登山者の心のうちはそう謙虚ではない。「ふん、そのお年でたいしたものだと言わせてやろう」ぐらいの気概に富んでいた。それが。</p><p>　腰に安全ベルト（ハーネス）を着けて適当に壁に取り付くと「初心者コースはピンクです。ピンクのテープが張ってある突起だけを使ってください」。ベテラン指導員渡辺祥夫（６５）さんが丁寧に教えてくれた。</p><p>　そんな。ピンクの突起は間隔は３０～９０センチだが、設置が意地悪だ。間隔が近くてもつめの先しか掛からない物や、手や足を押し付けて動きの支点にはできても、体を休めることはできない物ばかり。</p><p>　「その右に左足、少し上に左手」と渡辺さんが安全ロープを引きながら指示してくれるが、まごついているうちに腕の筋肉が疲労で腫れ上がってきた。つかまっていられない。惨敗だ。「僕、落ちまーす」。</p><p><img title="「右足をクロスして左へ」。渡辺さんの指示が頭の中でねじれてしまう。腕を伸ばし、ひざを曲げて動く「基本」がなってない" src="/files/a6db264c72b12311f693ed4ff5b46733.jpg?community_id=412" border="0" height="300" align="right" alt="「右足をクロスして左へ」。渡辺さんの指示が頭の中でねじれてしまう。腕を伸ばし、ひざを曲げて動く「基本」がなってない" width="231" /></p><h3><strong>山を楽しむため</strong></h3><p>　ハーケンなどで岩壁を登る従来の「アルパインクライミング」に対し、７０年代から盛んになったのが人工的な手掛かりを使わない「フリークライミング」だ。</p><p>　ロープを使わずに５メートル前後の岩などを登るボルダリング、途中にロープの支点を掛けながら壁を登るリードクライミングなどがあり、人工壁のＷカップ競技では日本人も活躍している。</p><p>　「目的やスタイル、場所によって細分化されてはいますが、もともとは同じ登山の技術。共通する部分が多いだけに、年配者こそこうした室内で少しでも体験しておくことが、より安全に山を楽しむ基礎になります」（渡辺さん）。</p><h3><strong>見上げるのは・・・</strong></h3><p>　高さ３メートルほどの横長の壁をスパイダーマンのように伝うのが「ボルダリング」だ。つい腕を曲げて腕力でかじりつくが、これでは足が次の突起に届かない。筋肉もすぐ疲れる。</p><p>　渡辺さんが「腕を曲げるのは一瞬だけ。突起をつかんだら腕を伸ばして力を抜き、柔軟にひざを屈伸してリズミカルに移動するんです」。下半身で動く意識が重要だ。それが難しい。</p><p>　難しいが、横壁で少し苦労すると、９メートルの垂壁登りがずっと楽になった。反り返った上級者用の壁に挑む勇気もわいた。勇気だけで、挑んだらすぐに落ちた。落ちたが、面白くなってきた。筋がいいかも。</p><p><img title="「忍者返し」のように反り返った上級者用の壁。星野さんのアシストで勇気を出したが、結局これも落ちた" src="/files/36b5f022718a57cc823fd6d51242d7c7.jpg?community_id=412" border="0" height="189" alt="「忍者返し」のように反り返った上級者用の壁。星野さんのアシストで勇気を出したが、結局これも落ちた" width="300" /></p><p>　今回の教室を開いた山岳会岩峯登高会（代表星野貢）の海津正彦リーダー（６３）が笑う。「ところが実際の山では天候や緊張感から、ここで学んだ技術の３、４割しか発揮できません。そこが山の怖さ、面白さ。だからこそ逆に教室の意義もあるんです」。</p><p>　ここでも一般向けの教室が開かれるほか、都内近郊にも専門のジムが増えている。見えを張らずに楽しみたい。山歩きの自称ベテランが「初心に戻る」いい機会でもある。何より、若い女性が多い。かわいいお尻を見上げる快感は半端ではない。ムフフ。来週行こうか、ご同輩。<br /></p>]]>
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    <dc:date>2008-04-18T13:40:49+09:00</dc:date>
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      <![CDATA[<p>　日本で最も長い歴史を積み重ねてきたボートレース「開成高校対筑波大付属高校定期競漕大会」第８０回大会が１９日、埼玉県戸田市で行われる。そのＯＢ戦の練習にかり出された。おやじも筑附の前身東京教育大学付属高校時代に「シート外し」の迷手として活躍したことがある。こぐのはそれ以来。「呼び戻した青春」はあまりに痛々しかったが、土手の桜に負けず劣らず、ＯＢ仲間の思い出話に花が咲いた。<br /></p><h3><strong>同年輩クルー</strong></h3><p>&nbsp; いきなり手が滑って、オールを水中深く突き刺してしまった。舟が揺れた。<br />　前をこぐ後輩の鈴木幹雄（６０）が、若いせいか体が柔らかい。おやじよりさらに一段体を伸ばして水をキャッチするから合わせるのが大変なのだ。「この胴長め。少し控えろ」。１年違いでも先輩は先輩である。<br />　すぐに手の皮がむけ始めた。足にも豆ができた。先月は母校の大学のアメフト部春合宿に飛び入りしたが、今回はＯＢチームの練習だ。補欠要員で呼び出されたが、６０歳前後の同年配クルーだから「年だから」という言い訳は通らない。</p><p><br />　出艇前、安藤頌太郎先輩（６６）から訓示を受けた。「秘訣（ひけつ）は（１）頑張らない（２）無理しない（３）あきらめる。以上を守れば、力みも抜けておのずと勝機も生まれる」。至言だ。「力を合わせて１つになる」競技だからこそ、味方がライバルになる。誰のこぎが強い誰が弱いの微妙な差を、クルーは常に感じ合う。だからつい我を張って（頑張って）調和を乱す。<br />　ただしおやじ自身は頑張った経験が全くない。<br /><img src="/files/4bf5c85c7ed78169ffe09f23f0a07447.jpg?community_id=412" border="0" height="320" alt="" width="500" /></p><p>　☆<br /></p><h3><strong>終了後本領？</strong></h3><p>　練習もサボり、艇も古かったため、尻をスライドさせるシートを外す「最も初歩的なミス」を繰り返した。ひんしゅくを買い、代表クルーに入れなかった。今回借りた艇は整備万全、その心配だけはなかったが、やがて腰痛が始まった。<br /></p><p>　１０００メートルの往復練習、２回目に乗った。後から加わったため、すでに勘を取り戻した他のＯＢについていけない。でも昔とは違う。今はもう誰もとがめてない。同情が胸に痛かった。<br /></p><p>　終わった後は楽しかった。「おれたちのころの母校は」談義が始まった。「自分を売り込んで出世しようなんて生き方を小ばかにしたよ」「そもそも歴史、伝統をへとも思わなかったし、身分肩書に頼る大人をさげすんだ」「卒業後に誰かが国会議員になって有志が激励会を開いたら『校風に反する』と、激励会を非難する会を隣で開いた連中がいた」。<br />　宰相初め政財界の大物の子息も多かったから「日本はせいぜいこの程度か」と、なめてかかる癖があった。エリート意識を嫌いながらも誇りは高く、怖い物なしだった。正義感は強かったが生意気だった。<br /><img src="/files/1cee0a98b24690c62059de72eb7609a7.jpg?community_id=412" border="0" height="300" alt="" width="500" /></p><p>　☆<br /></p><h3><strong>早慶より多い</strong></h3><p>　開成高との定期戦は２０年に始まり、付属の４０勝３９敗、今年が日本で最も多い「８０回」記念大会だ。ちなみに中断の多かった東商レガッタ（１８８７年～）は今年６０回目、早慶レガッタ（０５年～）は７７回目である。<br /></p><p>&nbsp;</p><p>　いろいろなことがあった。５７年大会は付属側に不都合があって欠場し、不戦敗となった。無念の歴史だ。<br />　しかしその年に出場予定だった両校クルーらが話し合い、昨年「幻の５７年定期戦」復活レースをやった。これぞ昭和のロマン。このライバル同士がまた妙に仲良くなり、レース後にエイトの「快族（開属）クラブを」結成、宮ケ瀬湖レガッタなどに出場している。</p><p>&nbsp;</p><p>　ボートは「何でこんな苦しいことを」と自問自答するような競技だ。だからこそ、相手校とも友情を温め合うことができるのだ。<br />　酒場で母校談義に花を咲かせていると、青春が「遠い思い出」ではなくなってきた。クルーがここにいる。青春は今、ここにある。</p><p><img src="/files/936df346ebb793600348fc963b6d50eb.jpg?community_id=412" border="0" height="400" alt="" width="500" /></p>]]>
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      <![CDATA[<p>　足元の雪がいつ崩れ落ちるか分からない、崩れたらどどーんと谷底だ。きわどい雪庇（せっぴ）の上しか通れる場所がない。やはり少々無謀だったか。悔やんでも遅かった。群馬県草津の本白根山（もとしらねさん＝２１７１メートル）へ遊びに行った。標高はたいしたことないが、樹木が密生して夏はこのピークに登れないという。「冬しか行けない」と聞いて功名心に駆られてしまった。</p><h3><strong>２時間でピーク</strong></h3><p>　寒さが和らぐのを待って、どこか雪の山に行こうと思っていた。少しは歯応えがほしいが、楽もしたい。<br />　アウトドアの達人、越谷英雄さん（６１＝ＩＣＩ石井スポーツ）に相談したら「本白根なら万座側からも草津側からもスキー場のリフトやロープウエーで接近できる。２時間足らずでピークに立てますよ」。そこにしよう。有名な「雪の季節しか登れない山」だ。<br /></p><p>　スキー場の上を回り込んで尾根に取り付いた。スキーを木陰に隠してスノーシューを履いたが、それでもズボッ、ズボッ。３０～５０センチも雪に潜り込む。汗と鼻水で顔がぐちゃぐちゃだ。<br />　リフトで一気に高度を稼いだ。体が高度に慣れていないのにいきなり動きだしたから、余計に酸素不足が体にこたえる。楽をした罰が当たったのだ。<br /></p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;<img src="/files/0b1bc550a1cc25c98ba9c85643c2c067.jpg?community_id=412" border="0" height="400" alt="" width="500" /></p><p>　☆</p><h3><strong>最高峰はどこ？</strong></h3><p>　酸素が回らないから、尾根に出たところで頭のＧＰＳが故障した。白根山一帯はほぼ２０００メートルのピークがたくさんあるので、どれが目指す最高峰２１７１メートルなのか、よく分からない。こっちか、いや違う。３回ぐるぐる回って、やっとかすかな踏み跡を見つけた。道がないから雪山は怖い。</p><p>&nbsp;</p><p>　そこから恐怖の雪中行軍が始まった。西側の斜面は緩やかだが背の低い針葉樹が密生し、スノーシューが引っ掛かって通れない。東側は切れ落ちている。極細の尾根に、断続的に２メートルを超す雪の壁ができている。<br />　乗り越えなければ先に進めない。でも、足場がない。スノーシューを蹴り込んでも、ストックを差し込んでも、壁はふかふかの新雪だからすぐに崩れる。垂直の犬かき泳ぎでもがいた。</p><p>&nbsp;</p><p>　ジャンプして体当たり。めり込んだ部分に肩まで腕を突っ込んで、なんとかはい上がった。息も上がった。パンツの中を汗が伝い落ちて、気持ちが悪い。全身雪まみれだ。その汗が、次の瞬間凍り付いた。<br />　下を見たら、自分が空中に突き出ている。夢中になって泳いでいるうちに、雪庇の上を歩いていたのだ。尾根に強風が当たると、その風下側に雪が張り出して、屋根の庇（ひさし）のようになる。知らずに踏み抜く遭難事故が後を絶たない。雪崩でも起こしたらえらいことになる。かといって通る場所はほかにない。<br /></p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;<img src="/files/c6aa594975dde5716fef2d63f3e114f7.jpg?community_id=412" border="0" height="350" alt="" width="500" /></p><p>　☆</p><h3><strong>危険個所約100メートル</strong></h3><p>　危険個所は約１００メートル。祈りながら通過した。山の神にざんげして通過した。「今朝、家内の財布から５０００円盗みました。お許しください」。緊張感はすさまじかった。<br />　スキーを履いてないとリフトに乗れないことがある。白根火山ロープウェイの降り口では入山届が必要、植生保護に十分留意などの心得が必要だが、上り約２時間。ピークに立った時は地球を征服したかのような感動だった。あたり一帯、ここより高い峰はない。</p><p>&nbsp;</p><p>　へん、これで威張れるぜ。「ちょっと雪山歩きを楽しみました」。さりげなく言おう。この安っぽい優越感こそ、人を山に通わせる原動力なのだ。<br />　そして限りなく、危険でもある。次は盗みも、バラ銭だけにしよう。</p><p><img src="/files/c3f467ea7e5007e5917c2697a050366d.jpg?community_id=412" border="0" height="400" alt="" width="500" /></p>]]>
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    <dc:date>2008-04-04T20:22:50+09:00</dc:date>
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      <![CDATA[<p>　東京・三鷹市のＩＣＵ（国際基督教大学）アメリカンフットボール部（長谷川信彦監督）の春練習に飛び入り参加した。実はおやじ、ここのＯＢであ る。現役 時は補欠だったことをひた隠し、偉そうな顔で登場した。けれど秒刻みのメニュー、激しい気合。ウオームアップだけで脱落しかかった。部員数たった１８人な がら、昨年もあと少しで２部昇格という少数精鋭チーム。４２年前とは勝手が違った。今の若者にはかなわない。</p><p><img title="ダウン、ハット!　で飛び出すはずが、いつも出遅れた。やがて周囲に「不審」感が" src="/files/ce5e337bae5368e66e994f4404b62236.jpg?community_id=412" border="0" alt="ダウン、ハット!　で飛び出すはずが、いつも出遅れた。やがて周囲に「不審」感が" />&nbsp; &nbsp;</p><h3><strong>気分はＮＦＬ</strong></h3><p>　スポーツ科学の実践研究で著名な比佐仁氏（５９＝スポーツプログラムス主宰）がチームに最新科学トレの講義をすることになり、部のＯＢとして案内を頼まれた。「ついでにちょっと汗を流すか」。大学時代からの軽薄さは変わらない。</p><p>　横山慎主将（３年）に防具を借りた。米軍払い下げ、ズックに革を張ったサイズの合わない昔の装備とは大違いだ。着けただけで気分はＮＦＬ、にんまりだ。</p><p>&nbsp;</p><p>　 ところが、メニューの密度がえらく濃い。春先というのに動きがクイックで全員の仕上がりが早い。この時期なら半分はまだもたついているはずだと軽く見てい たら、ウオームアップ３０分で汗まみれ。誰も「大丈夫ですか」などと声を掛けてこなかった。クールな心遣いはうれしいが、ラインとバックスに分かれたパー ト練習に入るころには足がつって泥だらけになった。</p><p><br />　女子マネさんがメニューごとに「あと１０秒。３秒、２、１」と、コールして、全員がぱっと動きぱっと休む。すべてをビデオで撮って練習後に確認する。少人数のチームなりにシステムを工夫したのだろうが、緊迫感に圧倒されそうだ。</p><p><br />　「おーれ、次はわしじゃ」。バックスの練習に分け入り、華麗なるＲＢ役をやろうとしたが、どう頑張っても出遅れる。「この人本当にＯＢか」。周囲が不審な目つきに変わり始めた。</p><p><img title="現役組１８人。女子マネさん５人。昨年は３部リーグ２位だった。今季の目標は１つだ" src="/files/27132a0a8b5f9a6d2bcadea353a060cc.jpg?community_id=412" border="0" alt="現役組１８人。女子マネさん５人。昨年は３部リーグ２位だった。今季の目標は１つだ" /><br /></p><h3><strong>本当は補欠&hellip;</strong></h3><p>　やばい。部創設が６４年。入学したのはその２年後だった。補欠のまま翌年秋にけがをして、選手生命を閉じた。「ＯＢだ」と威張るのは経歴詐称に近い。なめられまいと頑張ったが、動きにセンスがない。</p><p><br />　苦しい。もう駄目だ。用を思い出したふりをしてサイドラインへ逃避した。</p><p><br />　女子マネさんが寄ってきて「昨年はご寄付をどうも」と丁寧に礼を言う。美人だ。「今年も」とねだるから「お返しに、君、何かくれる？」。いかんいかん、つい仕事先でのナンパ癖が出た。マネさん、ヒャアと笑いながら逃げていった。</p><p><br />　サック失敗だ。</p><p><br />　４２年前は女子マネなんていなかった。チアリーダーもいなかった。部室には皮革油とすえた汗のにおいが充満し、汚れたＴシャツが床に散乱していた。それを拾って、あのころは着た。</p><p>　ビールと焼酎を混ぜて飲んだ。二日酔いで吐きながら練習し、ぶっ倒れるのも楽しかった。もう、そういうのは通用しない。</p><p><br />　少し寂しいが、最近の若者はすごい。脱落者もへばったふりをするひきょう者もなく、週４日、マシンのように強化メニューをこなしている。群像に自分の影を追い掛けながら、尊敬のまなざしで見た。</p><img title="最新式の防具。へへ、気分はＮＦＬだ" src="/files/6bf859e284b76e9b0197268c141bbcea.jpg?community_id=412" border="0" alt="最新式の防具。へへ、気分はＮＦＬだ" /><br /><p>　 欧州ＮＦＬでも活躍の堀龍太選手（２７＝現オンワード）が主将だった０３年には２部入りを果たしている。スモールチームの奇跡だった。その時代のＯＢが数 人来て「まだ甘い。誇りが見えない」と厳しくしかっていた。この調子なら桜の季節までにはきっと、それが芽生えるに違いない。</p><p><br />　最後の ４０ヤード往復リレーだった。３組に分かれて３レースした。おやじがアンカーの組は１度も勝てなかった。いつも最後で抜かれた。グラウンドならしの罰が 待っていた。組の皆に謝って一緒にトンボを引き始めたら、帰り始めた勝ち組が「先輩、いいんです、いいんです」と、手に手にトンボを持って引き返してき た。結局全員で引いた。</p><p><br />　こいつら、なんか温けえ。そう思ったら突然、涙が出てしまった。</p><img title="苦しくなると、足しげくサイドラインへ" src="/files/c0fa6cec46ebd853f5adeab119ee5202.jpg?community_id=412" border="0" alt="苦しくなると、足しげくサイドラインへ" /><br /><p>　◇ＩＣＵアメリカンフットボール部アポッスルズ　<a href="http://icu-apostles.com/" target="_blank">http://icu-apostles.com/</a></p><p>　◇堀龍太ブログ！　<a href="http://blogs.yahoo.co.jp/hori_nf" target="_blank">http://blogs.yahoo.co.jp/hori_nf</a>l</p>]]>
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