08年センバツ密着レポート

ハイレベルな東洋大姫路のバッティング


小関順二さん

小関順二さん (9)

2008/03/25 17:57

大会4日目の主役は東洋大姫路。前評判の高かった本格派右腕・佐藤翔太(右右・178/70)はスカウトなら「がっかりした」というコメントが出そうな技巧的投球に終始したが、高めに浮かず、内・外のコントロールミスがない緻密なピッチングは02年春のセンバツ優勝投手・大谷智久(報徳学園→早大→トヨタ自動車)を思い出させた。プロを見据えていればもっと力で押していったはずだが、佐藤の目標はそこにはないのだろう。勝利優先の思想がそこかしこから感じられた。
 打者では1番藤井史弥(遊撃手・右左・180/70)、2番松葉貴大(右翼手・左左・175/66)、3番亀井優輝(一塁手・右左・176/72)、5番福永亨平(2年・中堅手・右左・176/68)、6番的埜敬太(捕手・右左・175/62)がよかった。何がよかったのかといえば、始動の時の足上げやステップの時の足出しが非常にゆっくりでよかった。この形は差し込まれるリスクがあるが、ボールを手元まで呼び込むことを可能にするので、ヘッドスピードに自信があるプロ野球選手は例外なく採用している。昨年秋に見た時はこういうバッティングをしていなかった。目立ったのはエースで4番の佐藤1人だけで、東洋大姫路は「ワンマンチーム」と意識づけされていた。しかし、わずか5ヵ月程度でバッティングの形は一変した。選手の意識や指導者のコーチングのレベルは驚くほど高いと言わざるを得ない。
 東洋大姫路以外では智弁和歌山の4番・坂口真規(三塁手・右右・186/87)が良くも悪くも目についた。いいのはパワーで、差し込まれても押し込んでいけるのでミートポイントを捕手寄りにすることに躊躇がない。第1打席の左前打と第6打席の左前打は坂口のよさが十二分に凝縮された打席だった。よくないのは打ちに行くときヘッドが中に入り過ぎるので、多くの打席で差し込まれること。矛盾するようだが差し込まれるのは捕手寄りのミートポイントだけでなく、形の悪さも関係していると思う。プロでやろうと考えているなら、ヘッドの入りとあっさりしたステップは是非直してもらいたい。

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