08年センバツ密着レポート

長野日大高・上村圭佑の野手の才能に注目


小関順二さん

小関順二さん (6)

2008/03/29 18:47

 強豪の東北高、横浜高を連破して一躍優勝候補に踊り出た北大津高が伏兵・長野日大高に敗れ、優勝争いは益々混沌としてきた。昨年秋の明治神宮大会を制し、「バントをしない」「甘い球なら初球でも打つ」常葉菊川高の攻撃スタイルが全国的な流行になり、この試合でも0対2でリードされた北大津高が最終回1死後、石川駿、金田忠大が初球を打って左飛、右飛に終わり、ゲームセットになっている。次の試合でも東洋大姫路高の初球打ちが目立ったが、常識的に考えれば初球からガンガン打っていく攻撃スタイルは実力が下のチームが格上に挑むときに有効で、逆の場合はスキを作ることになると思う。北大津高は見事に上村圭佑(長野日大高・投手・172/70)の術中にはまり完封負けし、東洋大姫路高は平木良典(八頭高・投手)にあわや足元をすくわれるという大苦戦を演じてしまった。伝統校の東洋大姫路高にじっくり攻められれば、全国的には無名の八頭高は苦しかったと思う。東洋大姫路高も北大津高も確実な勝ちより、圧勝をめざしたのかもしれない。“甲子園史”的に見れば、ともに昭和50~60年代にかけて一世を風靡したPL学園式より池田高式を選んだということだろう。それについての批評はそれぞれ皆さんがが勝手にしたらいい。僕はPL式のほうが多くのチームが手本にできる分、高校野球には有益だと思っている。
 さて、今日取り上げる選手は北大津高の強力打線を抑え込んだ長野日大高のエース・上村である。まず1回戦の今治西高戦で注目したのは、投手としてより野手的才能に対してだ。3回裏には桧垣光の三塁前バントを三塁手を制して捕りにいき、矢のような送球で一塁到達4・37秒の俊足をアウトにしている。さらに6回裏、1死二塁のピンチでは電光石火の二塁けん制球で加納嵩久を殺している。
 左打ちのバッティングもいい。小さいバットの引きとステップで万全のトップを作るというところに非凡さが見える。北大津高戦はノーヒットだが、今治西高戦では2安打して、2安打目を放った5回表には相手エラーも誘い、同点のホームを踏んでいる。打者走者としての一塁到達も紹介しよう。
<対今治西高>
①左前打4・59秒、④二塁ゴロ4・25秒
<対北大津高>
①遊撃失4・31秒、③二塁ゴロ4・39秒、④二塁ゴロ4・48秒
 9番・投手としての数字ではない。投手としては172センチしか上背がなく、ストレートにも速さがないので、今以上の伸びはないと思う。しかし、野手としてなら十分可能性を秘めている。細かな技術や気配りが必要な二塁、遊撃が合っていると思う。上村はどの道を選ぶのだろう。

ソーシャルブックマークへ投稿(ソーシャルブックマークとは はてなブックマークに追加 Buzzurlにブックマーク

コメント (0)

コメントはまだありません。



トラックバック (0)

トラックバックは受け付けていません。