極私的競輪

アスリートミュージシャン馬渕智史 /競輪・競艇


2009/08/22 18:09

 日刊プロスポーツ新聞社が出している「96回生オールガイド」のプロフィルをパラパラとめくっていたら、「ミュージシャンから競輪界へ転身した異色の経歴の持ち主」とあって目を引いたのが馬渕智史(28)だった。96期といえば深谷知広が断然注目の的となっているが僕はこういう、ちょっと変わった選手が好きだ。
 最近はFⅠでなくFⅡの取材にも時々行く。S級選手の取材もいいが、チャレンジレースに出る生きのいい選手を取材するのも、原石探しをしてる気分で楽しい。そして、ある一宮FⅡの取材で馬渕の名を見つけ、早速取材を開始。
 「ドーベルマン・インク」というヒップホップ系のグループはエグザイルとコラボをするなど、今売り出し中らしい。その一員だった彼が転身をするのは大きな勇気がいったと思う。まさか通用するのかと普通は思うのだが、なかなかどうして。小、中、高と続けていた野球で基礎体力はできている。音楽活動中もトレーニングは続けていて肉体派ミュージシャンとして通っていたらしい。話していても理路整然と話題が流れていき、頭脳が明晰なのが分かる。若者向けの音楽をやっていたからというだけで、ちゃらけたイメージを持っていた自分が恥ずかしい。
 彼のレースは一宮以外に和歌山の優勝戦をネットで見た。巧みに切り替えながら3番手をキープしてまくるという素人離れした走りを見せていた。学生時代に続けていた野球は父親譲りのものだったが、結局期待に応えることはできずに終わっていた。「一大決心をして音楽よりも体力勝負」にシフトチェンジした馬渕は野球で父親の期待を裏切った分、この競輪という勝負の世界で成功して恩返しをするつもりでいる。
この取材記事は26日付のコラムに掲載します。(写真は右から2番目が馬渕です。さすがにカッコいいよね)

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