2008/07/06 13:56
今リアルタイムで滝沢正光の引退セレモニーを見ながら、これを書いている。〝怪物〟という異名が一番似合ったそしてその名前を使っていい唯一無地の強さを誇った選手だった。S級上位の戦いで8割の勝率は今ではありえないもんな。 ファンとしては強かった頃にぎりぎり間に合った世代だ。中野浩一さんの引退レースとなった高松宮杯の東西王座決定戦を生で見た。入社仕立ての整理部だった時代に伊集院静氏の本にも「関西の名物記者」として出てくる大先輩の野中記者に検車場に連れていてもらった記憶がある。当時全盛だった坂本勉やミスター・中野がリラックスした表情だったのに対し、すごく怒っているような終始こわばった顔で、それでいて気合を充満させていた滝沢の表情がひどく印象に残った。 決勝戦はテレビ観戦だったが、中野浩一のこん身のまくりを寄せ付けず圧勝。華麗さとは無縁でけっしてきれいなフォームではなかったが、全身全霊で踏んでいるというのがこちらに伝わってくる走りだった。こんな選手2度と出ないのかもしれない。 担当記者になって接した滝沢先生は、ひたすら〝謙虚〟の人だった。ベテラン記者だろうが、僕みたいな成り立ての記者にも同じ態度で、常に真摯な態度で接してくれた。滝沢先生を悪くいう記者は周りには1人にもいなかった。〝人柄〟の人でもあった。 本当に強かった頃は見てない。生きる伝説としてA級でボロボロになるまで走るとことろも見てみたかったけど、それは本人のプライドが許さなかったということだし、そんな姿を見たくないというファンもいるのだろう。 とにかくこの世界にいる以上は、またどこかで会う機会もあるのだろう。その時心から「お疲れ様でした」と声をかけたい。また頭をかいて、「どうもスイマンセン」と恥ずかしそうに応える滝沢先生の姿が今から想像される。
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